デジタル化と本の市場について=電子小説誌「つんどく!」
4月から文芸春秋社では、同社初の電子小説誌「つんどく!」(定価850円)を発売している。当面は不定期刊行とし、今年度中にさらに1点、来年度は4点を発売する予定。Kindleストア、iBookstore、koboイーブックストアほか、主要電子書店で配信する。これは、創刊から2年半となる角川書店の電子小説誌「デジタル野性時代」に続くもの。どちらも既存小説誌の電子書籍化ではなく、オリジナルの書き下ろし作品で作る新雑誌。新潮社も、会員制ウェブサイトで書き下ろし小説などを読める「yomyom pocket(ヨムヨム・ポケット)」を始めるなど、新たな試みが広がっている。創刊の「つんどく!」は、小説誌「別冊文芸春秋」編集部が担当し、主要電子書店で販売している。「別冊文芸春秋」が新たな書き手を育てようと行う「新人発掘プロジェクト」の入選者7人の作品を掲載する。
雑誌や本のデジタル化は、まずトライアル的なマーケットの初期微動をとらえ、そこから人気のでそうな作家を紙の書籍にするという傾向がでている。
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