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2013年6月17日 (月)

デジタル化と本の市場について=「自分でも書けるかも」と創作者に

(株)エブリスタはDeNAとdocomoが共同出資して2010年4月に設立した。運営する小説とコミックの閲覧・投稿プラットフォーム「E★エブリスタ」では、日次のユニークユーザー100万人、毎日1万人以上の人が作品を投稿している。 ヒット作のコミカライズが月額210円で読み放題になる有料会員が収益を支え、設立から1年半で単月での黒字化。最近は作品ごとの従量課金モデルを試験的に導入、クリエイターが作品を販売するプラットフォームとして収益性が見込んでいる。Docomoの運営するポータルサイトに、E★エブリスタへ誘導するボタンを置いているほか、ドコモショップ店頭でも携帯電話の契約時にサービス利用を薦めている。現状ではE★エブリスタへの投稿作品は、ソーシャルゲームのプラットフォーム「Mobage」でも読むことができるが、この4月からは、さらにdocomoが運営する「dクリエイターズ」でも閲覧可能となり、会員数をさらに1・5倍には伸ばしたい意向。
 「ユーザーは20代、次いで10代と30代が同じくらい。男女比は45:55程度。ケータイ小説ほど読者の郊外比率は高くなく、都市部の人間はそこまで多くない。さらに、「2ちゃんねるやニコニコ動画のユーザーよりはデジタルに強くない、ライトな『一般人』」という。女性は恋愛ものを、そして男性はやや過激な作品を好む傾向にある。E★エブリスタの人気作品は、双葉社刊の『王様ゲーム』(金沢伸明)をはじめ各社が書籍化、ベストセラーにもなっている。 池上社長は「版元になるつもりはありません。紙向けの作品づくりやビジネスのノウハウは、出版社や書店がすばらしいものを持っていますから。ただ、E★エブリスタ発の作品は、ふだん小説を読まず、まして書いてみようと考えたこともない層にもリーチしています。それを出版社の力を借りて書籍化していただくことで、新たな才能発掘に貢献できるのではないかと思います」。
スマートフォン向けの小説やコミックなど、最終的なアウトプットが紙であることを前提としないデジタルコンテンツにも力を入れていくという。
 人気作品の読者が「自分でも書けるかも」と感じて創作者になり、次の人気作品を生むというサイクルができており、ユーザー数は前年度比50%増と伸長傾向にある。池上社長は、デジタルのコミックや小説のマーケットは今後2000億円を超える規模にまで拡大していくだろうと見込む。
資料 【新文化」2013年2月21日号(飯田一史・ライター)】

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