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2013年6月19日 (水)

文芸同人誌「札幌文学」79号(札幌市)

【「春の夕陽」海那智子】
 書き出しの10行ほどを読んで、さらっとした文章だな、と目が止まった。そこで読み進んだのだが、その流麗な文章に惹かれて、最後まで読んでしまった。お互いに、愛を失い、愛をさがしている男女の話。そこはかとない人恋しさをもつ人情を浮き彫りにする。やわらかな肌触りのような文章。筋を語るのは野暮な思いがするので、読んでみてください。古風と言えば古風だが、春男という男の語り口を独立させて、構成の工夫にセンスがある。
「ーー今度はあんたの番よ。
 胸に広がる声なき響きに耳を澄ませ、咲き誇る桜花に沙穂はそっと微笑み返した」
という終章などは、余韻が濃く残って、楽しめた。いいですね。
 本誌の編集後記に「北海道同人雑誌懇話会」について坂本順子氏が、現状を記しているので、まずそれだけを文芸同人誌情報として、そのまま紹介しようとしていたのだが、「春の夕陽」をつい読まされてしまった。
紹介者「詩人回廊」編集人・伊藤昭一。

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コメント

札幌文学の紹介ありがとうございます。
懇話会の集まりが27日札幌であります。

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年6月20日 (木) 08時59分

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