文芸時評3月(毎日新聞3月28日)田中和生氏
安岡章太郎の死 私小説的な作品のあり方。
≪対象作品≫
安岡章太郎追悼記事・坂上弘と湯川豊・対談「流離する『私』の文学(文学界)/同リービ英雄追悼文「対話の記憶」(群像)/佐伯一麦「還れぬ家」(新潮社)/山田詠美「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」(幻冬舎)/佐川光晴「おれたちの約束」(すばる)。
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前文で、安岡章太郎は「第三の新人」という文学史上の潮流におさまる作家像ではなく、歴史小説において小林秀雄から高く評価され、文章は大江健三郎から信頼を受け、作品では村上春樹から親近感を抱かせている――とし、近代文学史上の重要な作家として読み直しが必要な作家と解説。
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