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2013年3月 5日 (火)

文芸同人誌「澪」MIO創刊号(横浜市)

【評論「ポーの美について(ノート)」柏山隆基】
 (詩の原理、コールリッジの影響、創作技法、詩作から小説へ、等)という副題がある。その通りで、ポーについての生活と作品の関係がよくわかる。小説の巧さと詩的な神秘主義者としか思っていなかったので大変参考になった。「詩の原理」は萩原朔太郎は読んでいたが、ポーに同名の書があるとは知らなかった。こういう理論は、朔太郎の場合、実作作品より良いとは思えなかったが、ポーの場合もそれほど良くないのかも知れないと思った。理論で創作のインスピレーションは明らかに出来ないのではないか、と思っている。
【「暗渠」大城定】
 教員が60歳になって故郷に帰り、知り合いの葬儀に出る。そこで、認知症のような、ホームレスのような老人に世話をすることになる。そこで、年老いた父親の最終的な時間を過ごした記憶がよみがえる。語りの手順に工夫があり、特に新しい手法とは思えないが、何といっても家族の現代の事情と、時代を超えて不変な親族愛が、同時に描かれて感銘を受けた。
【評論・映画監督のペルソナ「川島雄三論」石渡均】
 出版本になるはずだったものが、不運にもできなかった評論だとある。映画にはくわしくないが、著名な監督であったことはわかる。映画監督は、そいうものかと興味深く読んだ。
発行所=〒241-8021横浜市旭区中希望が丘154-3、多田方。
(紹介者「詩人回廊」伊藤昭一)

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