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2013年1月 1日 (火)

年賀メッセージ: なかにし礼さん

(講談社『BOOK倶楽部メール』 2013年1月1日号より)
  人生には果たして生きる意味があるのだろうか。意味なんかないかもしれない。なくてもいい。なくてもいいが、生きていればかならず苦難に遭遇する。
 その苦難をどうやって脱出するか。その苦難と向き合い、のたうち回って闘う時、人は初めて「生きる力」というものを意識する。自分の意識と全神経を一点に集中させ、それを持続させ、可能なかぎりの幸運を招きよせ、全知全能をかたむけて苦難と闘うという意志。この「生きる力」とともに闘う時、人はいやおうなしに、一個の生き物としての、抗いがたい生命力につきあげられる。胸の奥底から歓喜の声が湧きあがる。歓喜とともに闘えばかならず勝てる。
  勝利だ。自由だ。復活だ。
  この喜びを抱きしめながら、人生の意味なぞを問うことの愚かしさ。人生には生きる意味以上のものがあることを知るだろう。そんなことを伝えたくて、この本を書いた。                          (なかにし礼)
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               ☆
 あけましておめでとうございます。ことしは、みなさんからのコメントをいただいたら極力、本文にまわして再掲載するつもりです。この試し読みというのは、なにか店頭で立ち読みするようでいいですね。(昭一)

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コメント

なかにし礼さん、テレビのコメンテーターやっても、なかなかそつのない応答ですね。場を読む術に長けているようです。

人生について、物書きなら言いたいこと沢山あるでしょうが、短く要諦を述べるのはなかなか難しいもの。

しゃべりよりも書いて意見を言うのが巧みなのが物書き。どのように書いているのでしょうか。

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年1月15日 (火) 18時25分

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