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2013年1月 6日 (日)

同人誌「相模文芸」第25号(相模原市)

【「地の塩の聖人」宮本肇】
 「地の塩の箱」運動の創始者で、詩人・作家の江口榛一が1979年に千葉の団地で自死したという新聞記事から始まる。65歳だという。「地の塩の箱」運動とは、余裕のある人は箱にお金を入れ、お金がなくて困った人はその箱の金を使って良いというシステム。一時は流行って世界の各地で実行されたらしい。奉仕の末に破滅する人生の運命人を追い、作者自らその娘さんに会って取材したドキュメンタリーになっている。また、作者が中学生時代に体験した特殊な悟りのような境地も興味深い。作者は冷静に江口を評価しているが、わたしはなんとなくドストエフスキーの「白痴」の主人公の矛盾した存在を思い浮かべ感銘を受けた。
【「含笑些話異聞(八)花占い」中村浩己】
 お笑いコントネタを連載していて、ピリ辛の笑いがある。笑いをつくるのは難しい。同人誌だけですませるのはもったいない気がする。かつての私の友人は、自分の好きな噺家や漫才師に台本を直接渡しにいって、ネタに検討されたが、ネタの外部提供は現在はどういう仕組みになっているのだろうか。
 発行所=相模原市南区古渕4-13-1、岡田方「相模文芸クラブ」。
紹介者「詩人回廊」編集人・伊藤昭一

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