文学フリマでの売れ方。山川豊太郎「成人男子のための『赤毛のアン』入門」
山川豊太郎「成人男子のための『赤毛のアン』入門」(文芸同志会発行)=送料共200円)=在庫が確認できたので当会での販売を再開します。≪参照:文芸同志会のひろば≫
文学フリマでは、600以上のブースがあるので、フリマの来場者に慣れたひとは、まず見本誌が一堂に展示されている「見本誌コーナー」に行きます。そこで実物を立ち読みできます。見本誌には販売しているブース番号があるので、それでどこで売っているかを知り、買いにきます。ブースにくるといきなり「赤毛のアン」下さい、という感じでした。当然、見本誌コーナーに行かない人もいるわけで、宣伝不足は免れず、ロングセラー候補です。
これは伊藤昭一の「なぜ『文学』は人生に役立つのか~菊池寛の作家凡庸主義と文芸カラオケ化の時代」(文芸同志会発行・送料とも500円)も同じで、すでに見本誌コーナーで見本を見てこれだけを買いにくるという風でした。この評論のミソは、今は絶版になった「日本文学案内」(菊池寛)の内容が引用されていて、ここでだけ読めるということ。≪参照:詩人回廊≫
いまこれのマークⅡを書く予定です。これは菊池寛が説くものに、文芸には「危険性」と「毒性」があるといわれているが、それを恐れてはいけない、というものがある。そこで「なぜ菊池寛は文芸の毒を恐れるな、と語ったのか」という問題を調べている。たしか伊藤整がこの時代の問題について詳しかったと思い、目下全集を読んで調べているが、どうも菊池寛の時代の問題とは別のものがあるようだ。
そのほか、菊池寛には「文章読本」という文章論があるがこれも絶版。先日、ネットオークションで売っていたので買った。ここには良い文章と悪い文章の見本がある。現在では文章の評価論がないので、これをテキストに現代文章論を展開することができる。冊子化で分割して出しながらそれをまとめて本にする構想である。それまで生きていればの話だが…。
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