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2012年8月26日 (日)

詩の紹介 「いくつかな」 勝畑耕一

海辺の小さな貝がらを/おうちの婆やに見せたいな/バスに揺られた遠足の/
貝がらの数、いくつかな

隣りの村まですすき持ち/姉さと遊んだ秋の日に/夕焼け空に飛んでいる/とんぼの数は、いくつかな

凧上げお雑煮お正月/父さんもうじきやってくる/笑顔の集ういろり端/みんなのおみやげ、いくつかな

もうすぐ妹も一年生/遠くの町の学校へ/二人で通えるその日まで/指おり数えて、いくつかな             ―童謡のためにー

勝畑耕一詩集「わが記憶と現在」より 2012年8月文治堂書店(東京都杉並区)

紹介者・江素瑛(詩人回廊) 自分の体験を伝えることは、その時間を二度生きることにつながる。孫のために3回思いだして指をさして語れば、3回生きることと同じなのではないでしょうか。
 いくつかな、貝がら、とんぼ、おみやげ、指折り、楽しい幼いころの記憶は、家ある子供や、家なき子供もだれにも与えられる天の恵みである。その純粋なこころは一生消えなく、歳を取っても、変らなく、記憶と今日も時々眼蓋によぎるものである。難しいことば、難解な詩作品が多くなる今時、ほっとさせる童謡です。

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