【エンターテイメント小説月評】
【エンターテイメント小説月評】お金の牢獄に落ちる主婦幸せだったはずの主婦がお金の牢獄(ろうごく)に捕らわれる、角田光代『紙の月』(角川春樹事務所)だった。
窪美澄『晴天の迷いクジラ』(新潮社)も壊れた心に迫っている。
(上田早夕里(さゆり)『ブラック・アゲート』(光文社)は粋なスリルを堪能できる。
中路(なかじ)啓太『うつけの采配』(中央公論新社)は西国の雄・毛利元就(もとなり)の孫として生まれ乱世を駆け抜けた吉川(きっかわ)広家の物語だ。な戦略家ぶりは、ドジョウと名乗るあの人を思わせもするのだが……。(文化部 佐藤憲一)
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