「新一筆啓上賞」大震災関連・岩手の60代女性に大賞
福井県坂井市の丸岡町文化振興事業団が主催する日本一短い手紙のコンクール「第9回新一筆啓上賞」の入賞作品が27日、発表された。テーマは「明日」で、国内外からの応募3万5127通のうち3分の1強が、最高賞の大賞5作品のうち2作品が、それぞれ東日本大震災関連だった。
大賞となった岩手県山田町の60代女性、箱石紅子(こうこ)さんの作品は震災に遭った「行方不明の娘へ」として、「あの日の恐怖、絶望、何もなく散歩の途中と思っています。明日は帰って、愛犬と共に」と記した。同じく大賞受賞の千葉県柏市、公務員、渡会克男さん(62)の手紙は、震災当日に被災地に出張していた息子を助けてくれた「被災地のバイク屋さん」に宛てた。「震災の夜、息子の車にガソリン二リットル、ありがとう。二リットル分の涙、明日への糧にします」と書いた渡会さんは、「息子は人の優しさに救われて生還した。絶対恩返ししたい」としている。
この他、福井市、小学2年生、野坂泰誠君(8)▽長崎市、小田俊助さん(71)▽宮崎県高原町、主婦、谷川弓子さん(36)--が大賞を受賞した。(毎日新聞)
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