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2012年1月27日 (金)

芥川賞選考委員退任の黒井千次さん

結果として多様性…芥川賞 選考委員退任の黒井さん 今回で退任するため、最後となる芥川賞の選評を述べる黒井千次委員 円城塔(えんじょうとう)さんの「道化師の蝶(ちょう)」と田中慎弥さんの「共喰(ぐ)い」という作風の違う2作に、第146回芥川賞の受賞が決まった。選評を述べた黒井千次委員(79)は「芥川賞は門戸の広い議論の場であってほしい。結果として多様性が出たのはよいこと」と語った。
 村上龍委員が欠席し、8人で行った選考で先に過半数を獲得し、受賞を決めたのは田中作品。その後、票が割れた円城作品について投票が繰り返され、4度目の投票で受賞が決まった。
 「共喰い」は「古めかしいが文章の粘度が高い。場面の描写も月並みにならず、そこから喚起されるイメージも硬質」と高い評価。一方、書くことの根源を問う実験的な「道化師の蝶」については、「現代的知的な装いの作品」と評されたが、黒井委員は「2回読んだが2回とも眠ってしまった。どこがよいかを説明すること自体が難しい小説」と難解さも指摘した。
 1987年の第97回から50回にわたって選考委員を務めた黒井委員は、今回で退任となる。「候補作には、常に時代の空気の反映があった。候補者よりは年寄りで古い人間である選考委員が新しいものにどう接するかということも、芥川賞選考の一つの課題だと感じます」。今回の選考にも通じる25年間の思いを述べ、最後の選考を終えた。(2012年1月27日 読売新聞)

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