鶴岡一生氏の初の短編小説集「曼珠沙華」地元から販売拡大
短編小説集「曼珠沙華」は、地元の書店でベスト1を記録したりして売れ行き好調だという。「曼珠沙華」の特長は3人称スタイルの小説として安定感のある手法であることだ。
「老人は山を登っていた」で始まり、「山道はお同じような景色をみせながら老人のあとにつづいた」という描写に作者の距離感がとれている。そのなかに老人の感覚と重なるように、山の描写が、光と影、匂いの描写が入る。
山の間伐材は、輸入品に負けて放置される説明があり、
「それゆえ、老人が持ち帰って薪をにするのに文句をいう者もなかった」
とあるのは、作者の視点、老人の視点を重ね合わせ、、社会的背景を合理的な描写法で、巧みに説明している。
鶴岡一生氏の初の短編小説集「曼珠沙華」
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