詩の紹介 ピーちゃん 作者・内田麟太郎 (騒・第86号)
ピーちゃん 内田麟太郎
ちんぷん かんぷん とってんかん
凸転換
凸転換
凸転換
( ああ 希望の歌だね)/小枝で小鳥もうわずっている/うわずってさえずっている/(そのとき道は真っ直ぐで)
いらっしゃいませー
(そのとき未知は真っ直ぐで)/性度の精度を制度で測り/制度に凭れてたの ボクも /千年 万年 百万年/マンネ・リアリズム リアリズム/ありゃ りゃ。
アリス つかれちゃった/つかれたアリスのアンネ アンポンタン/あんぽんたんのひょう流れ/アンネ乱れて 見えたね ほくろ/・・うん ちょこっと
で、突然ではありますか。/耳が爛れまして。/ほう、耳がね
爛れた耳 垂れて聴く 風の音
東京仏壇/ 東京仏壇/ 東京仏壇/ 東京仏壇/ 東京仏壇
ひとの消えた東京に/いつものように夕陽沈み/沈みながら黄金色に光って
あっ、カエルのピーちゃんだ!
2011年6月30日 町田市 騒の会
紹介者 江素瑛
音韻を踏んで、だじゃれを入れてユーモアとエスプリの味。大人の童謡であろう。純粋な少年時代から、人生をマンネリ化させ大人になって死んでいく。人の運命の脱けることの出来ない、幾つものの転換期を描いているのでしょうか。全編は問答と独白形式で織っていくが、終りのフレーズの童心に帰るところが光って、面白く読ませる作品である。
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