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2011年6月19日 (日)

詩の紹介 「ある家族」 作者 門林岩雄 

ある家族  作者 門林岩雄
「今年めずらしく/柿がなりました」/女は袋をさし出した
[あの子は あいかわらず/くすりのみません/たべものにくすりいれるのに/一苦労です]
「ひげは伸び放題/髪はざんばら/独り言はあいかわらずです」
「主人が亡くなって/あの子と二人暮らし/わたしが死んだら/あの子は どうなるんでしょう」
礼を言って 袋を受け取る/重い!/これをあんな遠くから

門林岩雄詩集・花の下から「現代詩のプロムナードⅫ北溟社」2011年 5月31日

紹介者・江素瑛(詩人回廊)
身体が成長しても精神的は成長しない永遠の子供。それを抱えている母親。遠くから昔にかかっていた先生に挨拶と報告に来ました。
診察室での生々しい会話が生み出す現実の厳しさ。精神科医の作者なのでしょうか。「わたしが死んだら/あの子は」作者は大きな社会問題を挙げている。暖かい人間愛を受け取ることこそ人間福祉社会の役割でしょうか。
「袋を受け取る/重い!」遠いのにやってきた母親から受取ったのは柿ではなく、延々と終わらない母親の重い負担も渡されたのでしょう。

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