詩の紹介 「クレー作品・学者・―――に。われなるクレーは」作者・遠山信男 (田園147 )
魑魅魍魎どもの隠れたデザインは/怪相の下地ともなって/ナチの影絵を見せてくれるのか/われなるクレーは/「ぼくはすでに生を終わった者、あるいは生をうけてないものたちの間で暮らしている」*そのたしかさとしていまを生きているのだ *(クレーの墓碑に刻まれた日記の言葉の一部)
3011 夏 平成23年6月 三島岩礁の会
紹介者・江素瑛(詩人回廊)
「クレー庭の門」と題した、 1933年・石膏・グロッシュ・35.0x26.5cm・ベルン個人蔵の美術作品を鑑賞後の作者の感想らしい。フランス語が堪能の作者は90歳過ぎて今もタップダンスをこなし、詩作、美術で人生を楽しんでいる。
「魑魅魍魎どもの隠れたデザイン」にいくつのマークM T X H ! * 卍 赤い対の鳥、蛇、枯れ木。庭のドア(Mマーク)を潜って、生きものと生を受けてないものたちたちのそこでは今もクレーは暮らしている。クレーのよき理解者で墓石に刻んだ言葉による絵画をしている。時代を越えて生きるものと、死に向かったものと、これから出現するものたち、非生命ものも、いつまでも一緒に暮らし続ける世界を読み取っている。
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