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2011年5月22日 (日)

詩の紹介「東北・関東巨大大地震」作者・寺崎孝子(「詩と真実」5月号)

東北・関東巨大大地震  寺崎孝子

ニ〇一一年三月一一日 午後二時四十六分
ごろのマグニチュード(M)8.8 ⇒ 9.0
国内観測史上最大の地震と津波
テレビのアナウンサーの報道特別番組に新聞
宮城県福島県茨城県岩手県千葉県東京都
青森県神奈川県埼玉県・・・
人びとの震える心
日本中が悪い夢をみている放心
海 山 地 家 車 船
生きよう歩こう
声にならない声
過ぎ去った昔
やがて やさしい筋道ができるだろう
破壊の死の痛みに
ひたすら
祈る

月刊文芸誌 「詩と真実」No.743 5月号より (熊本市)

紹介者 江素瑛(詩人回廊)
テレビの報道から受ける心境の記録です。
なぜか同じ11日(9月)のニュヨークの自爆テロの記憶の映像が重なっている。
作者は過ぎ去った昔の災難も思い出したようだ。
天災によるやら人災によるやら、地球に人間の与える破壊は変わらない。関東・東北大地震と称されていたものが、東日本大震災に落ち着くまで、災害の実態がはっきりしなかった。さらに世界の経済、社会、人類健康に多大な影響をもたらすか、それはいかなる長い時間になるか、予測もできないだろう。
人間は自らの手で人間を滅ばすのか、幸いわれわれは祈ることができる。神さまの憐れみに。 

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