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2011年1月10日 (月)

同人誌「R&W」第9号(愛知県)

 本誌は朝日カルチャーセンター「短編小説を読む・書」(藤田充伯講師)の受講者が中心となって編集されている。
【「さだめ」改田龍男】
 公社に勤めていた主人公、公一は60歳定年の4年前に主夫業に転業すると周囲に伝えて退職する。15歳下の妻は教員をしているため、それで生活できるのである。そこから公一のそれまでの人生、過去の女性関係が描かれ、主夫業のなかで若い妻と愛情を深める。やがて公一は心臓を悪くし、常時ニトログリセリンを持つようになる。ある寒い日、外出して妻の車をまっている間に心臓発作を起こし意識を失う。死への旅路らしい。短いが人生の一部を描いてその全体の意義を感じさせる。きっちり要所が締められているので、短編ながらもののあわれを誘う長編的な味がある。
 作者自身が書きながら人生の意味を噛みしめているような筆の運びで、そのために書いているという、書く表現に対する意義を感じさせる。
【「人形細工師小吉」霧関忍】
 人形師の作る人形が人間のように命をもって生きるという設定が、自然に受け入れられるよう書いてある。変な味のライトノベル的SF的小説。小説のあり方の多彩になったと感じる。
発行所=〒480-113愛知郡長久手町長湫上井堀82-1、渡辺方。

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