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2010年12月18日 (土)

詩の紹介 「後からくる者」 関中子

後からくる者    関中子

人の希望は人がつないでいくもの/そんな簡単なことわりが重要です/人を長く生きすぎても/生きるときが短すぎても

生きたい/生きる思いを日々かなえたい/百歳までの長寿の人が現れて/また人の残した作品がもてはやされ/わたしがあなたの希望で/あなたがわたしの思い出になる

いくつもの恋/いくどもの機会/いくえもの愛/いくたびものあこがれ

あらゆるものはいつも終焉に向かい/死を得る/のに はじまりをあとからくる者に指摘される

関中子詩集「話すたびに町は旅する」より 東京新宿区 土曜美術社出版販売
(「詩人回廊」関 中子の庭

(紹介者・江素瑛)「詩人回廊」
人は希望がある、後になるものは、先になった者の遺産を抱き、足跡を踏み、世代から世代へ、千年の旅をする。人の生活している町は、人の希望により、時代の変遷とともに、町は変容し時空の旅をする。
「わたしがあなたの希望で/あなたがわたしの思い出になる」わたしとあなたは、生きていても、死んだあとも、「承先啓後」があり、生きるということは人と人の心のつながりであることを唄っている。 

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