詩の紹介 「痛み」 門林 岩雄
「痛み」 門林 岩雄
深手を負って
たおれていると
あざけりながら すぎるもの
わらって石を なげるもの
「それはそれは」と
唐辛子 ぬりにくるやつ
ことばはいらない
だまって傷口 なめる人
そういう人をこそ
友とよびたい
(紹介者「詩人回廊」 江素瑛)
必要な時に居てくれて、傷口を癒してくれるものは理想的な友達である。「他人の頭痛はいくらでも我慢できる」ということわざがある。人間が人間らしくあるためには他人への想像力が必要である。
門林岩雄詩集「梅園」より 2010年9月 東京都 土曜美術社出版販売
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