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2010年10月 9日 (土)

月刊文芸誌「詩と真実」10月号(熊本市)

月刊でよく作品が集まると感心する。「合評会記」という欄があって、感想があるのが面白い。20人以上が参加するようなので、活発なものだ。
 詩作品に【「不安な色―青と緑について」池崎輝夫】があって、色弱であることの個性を異邦人的な自意識で表現するのが、必然性をもったものとして印象に残った。
 【「かぶく清正」蓑田正義】
 戦国時代から権力者の監視の眼を意識ながら、人心をとらえる武将・加藤清正の行き方を落ち着いた筆致で描く。時代背景や考証が行き届いて、面白く読んだ。作品全体がきちんと整っていて、品格のある作風が印象に残った。編集後記によると、2004年に歴史物の短編集「まりやの旗」を上梓しているというので、書き慣れているのが納得できる。
 発行所=〒862-0963熊本市出仲間4-14-1、詩と真実社。

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