第9回新潮ドキュメント賞に熊谷晋一郎さん「リハビリの夜」
脳性まひから身体論
第9回新潮ドキュメント賞(新潮文芸振興会主催)の選考会が26日開かれ、脳性まひで車いす生活を送りながら、現役の小児科医として働く熊谷晋一郎さん(33)の「リハビリの夜」(医学書院)が選ばれた。
熊谷さんは新生児仮死の後遺症で両手足が自由に動かせないが、東大入学と同時に一人暮らしを始め、医学部を卒業。
受賞作は、自身が子供のころに受けた「健常者の動きに近付けようとするリハビリ」への違和感を出発点に、体の「動き」の本質を問い直した異色の身体論。
第9回小林秀雄賞も同日発表され、東大教授で歴史学者の加藤陽子さん(49)の「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」(朝日出版社)に決まった。副賞各100万円。(2010年8月27日 読売新聞)
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