文芸同人誌のテレビ登場について誤報をおわびします。
7月11日の本欄でつぎのような情報を記しました。
テレビ朝日で捜査一課第九係というドラマを製作しているらしい。ドラマの中で25年前の同人雑誌を使いたいので「砂」誌を、貸して貰いたいのです、という電話が文芸同人誌「砂」の連絡担当の牧野氏のところに来た。牧野氏が本棚をさがしたら35号と36号があった。そこで、助監督さんに電話。助監督さんが受け取りにきたので、手渡したという。放映日は10チャンネル7月21日と助監督が語ったようだ。ドラマの小道具に25年前の同人雑誌の現物を使用したがるとは、ずいぶん凝ったつくりである。
「文芸同人誌案内掲示版」のひわきさんにまで伝播していただいたのですが、7月21日にはその話ではありませんでした。その後、同サイトにsaekiさんの書き込みをよませていただき、どうも14日にそれらしき放送があったらしいですね。
とにかくお騒せして申しわけありません。みなさまにはお詫びします。
その後、「砂」の連絡係牧野氏にその件問い合わせたところ、次のような連絡がありました。後ほど14日にあったようだと連絡するつもりです。
「伊藤様
私も三回もビデオに入れたのを、見たけど、砂も同人雑誌のことも一切なかった。いったいどういう訳か知りたいがクレームを云うのはやめました。結局最初のシナリオを破棄したものと思います。ドラマ自体つまらないものでした。あんなに係長を無視したことも全然、ありえないことなので、漫画以下ですね。次からはこの手の話には一切乗らないことにします。期待を持たせてすみませんでした。なお砂誌は礼状つきにて返送されてきています。だけど一課だと3係から10係までが普通強盗殺人事件を扱うが、だいたい5班くらいあって1班に7名がおります。係長以下6名が二人一組で各所轄にいきます。」
それにしても、あまたある同人誌のなかで、「砂」(現在113号を発行中のはず)が、小道具に選ばれたのか不思議です。
「砂」は文学賞を狙う同人誌ではない。昔話になるが、発行してまもなく、会員が雑誌「文学界」か「新潮」の新人賞を受賞し、会を退会。それから、ある会員の難解な小説が掲載されるといきなり「群像」に転載され、まもなく作者が退会。さらに、ある会員がディズニーランドに関するドキュメント的小説を書くと、週刊新潮がそれを転載、電車中吊り広告のトップ記事になりました。また別の会員が三島由紀夫との交流を書いたところ、ちょうどいま東京副知事の作家から、資料に見せて欲しいという連絡が入るなど、不思議な経歴を持つ同人誌です。ほかの同人誌から「どうして、そのように注目されているのか。コツを教えて」という質問を手紙で受けたこともある。うすうす感じるものはありますが、それはまた別の機会に。
| 固定リンク
コメント