吉本隆明フェア。雑誌「BRUTUS」(マガジンハウス)が連携
吉本隆明フェア(新宿・紀伊国屋書店5階) 評論家、吉本隆明さん(85)のブックフェアが書店の枠を超え、横断的に行われている。
参加しているのは紀伊国屋書店(新宿本店、新宿南店、新潟店、福岡本店など)、丸善丸の内本店、三省堂書店神保町本店、ジュンク堂書店池袋本店、リブロ池袋本店、青山ブックセンター全店など、「最大の吉本隆明フェア」のキャッチフレーズを裏切らない主要書店。生年の節目や作品の映像化もなく、硬派なテーマで各店が特集をするのは珍しい。
雑誌「BRUTUS」(マガジンハウス)が2月15日号で吉本隆明特集を組んだのが契機となり、各書店が連携し、書店員が個性的な売り場を作った。
紀伊国屋書店新宿本店では2月末まで、3階と5階でフェアを開催中=写真。担当した仕入課係長の大籔宏一さん(34)が、「言葉が腑(ふ)に落ちた本を並べた」という。『今に生きる親鸞』(講談社+α新書)などと並ぶお薦めの一冊が、吉本さんとコピーライター、糸井重里さんの対談『悪人正機(しょうき)』(新潮文庫)。フェア期間中、普段の5倍ペースで売れているそうだ。「若い読者が『BRUTUS』を窓口に、先入観なく読み始めているようです」(大籔さん)
またギネスブックに、「世界一長いオーディオブック」として登録された講演集『五十度の講演』(総収録時間115時間超、CD115枚、DVD-ROM1枚。東京糸井重里事務所・5万円)を“大人買い”する人もあり、根強い吉本人気を見せている。(産経ニュース10.2.21)
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