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2010年1月 6日 (水)

「本の渡り鳥」に選ばれ回遊中=新風書房「自分史友の会」

 自費出版や地域に根ざした関連本の㈱新風書房(本社・大阪市・福山琢磨社長)は、刊行された自費出版物を回覧し、読んだ人が読後感想を記入する「本の渡り鳥」のシステムを運営している。
 昨年の第21回は、34冊の本が対象に選ばれ、止まり木とする会員に順次送られている。本の感想をノートに書き、1カ月以内に次の会員に送る活動が実施されている。
 自費出版本は、著作関係者の範囲でしか読まれることがなく、見知らぬ人に読まれる機会が少ない。「本の渡り鳥」で読まれた自費出版が、かつてはテレビドラマの題材に使用され、取材をされたものなども出ている。
 福山琢磨氏は、NHKカルチャーセンターなどで自費出版のノウハウを教える講師もつとめ、自費出版センターを運営するなどし、特に戦争体験を記録する「孫たちへの証言」を毎年刊行し、メディアからも注目されている。
 「本の渡り鳥」のシステムも自費出版本の読者を拡大のための地道なシステムである。今回選ばれた本は次のとおり。
▽自分史▽
馬杉次郎「健康長寿百歳」/馬杉次郎「仕事は死ぬまで寿命はあるまで」/堀霧澄「難嶺に挑む」/堀霧澄「回想 朱夏の炎」/中村喜彦「激動の世を生きて」/小池さちみ「来し方春秋」/山崎照子「テコちゃんのテンテコ舞い」/藤井正恵「いのちキラキラ」/「辻尚子「胸、はって行こ!パートⅡ」/須田政美「辺境農業の記録」/石井正員「ほほえみの向こうに」/端田泰三「落椿」/品川文男「或る自分史―昭和初期の回想」/須崎俊雄「格子戸を破った男」/坂井薫美「向い山 猿が三匹とおる」/種子明「人に恵まれし我が道のり」。
▽随想▽
木戸湊「記者たちよハンターになれ!」/織田金雄「荷篭をかついで」/木元健二「わたしの鳥取」/橋本巌「木地師俳人 筒井寸風」/色川大吉「猫の手くらぶ」/成迫正則「汗と感動の学校づくり」/菅原千代子「梅の実のごとく」/中谷勝明「小原庄助さん謎解き満遊記」/森山諒子「天国へのかけ橋」/柴田敦姫「京都万華鏡」/白岩健二「過ぎて来し日日」。
▽戦記▽
「孫たちへの証言・第21集」「同第22集」(新風書房)/野島勲「シベリアの銀杯」/「孫たちへの手紙・第9集」(岩手県老人クラブ連合会)。
▽詩歌集▽
朝戸昭雄「ひこばえ」/斎川玲奈「句集 薔薇窓」/小田切南「お母さんへ」。

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