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2009年11月29日 (日)

郷土文化の「地産地消」文庫 盛岡の出版社が年2冊

 本の帯にも工夫が込められている「もりおか文庫」の創刊号 盛岡市の出版社・盛岡出版コミュニティーが、郷土文化の「地産地消」を目指し、「もりおか文庫」を創刊した。盛岡など岩手県内ゆかりの作家に執筆してもらい、年に2冊のペースでシリーズ出版していく計画だ。
 盛岡出版コミュニティーは、地元の書店に約20年勤めた栃内正行さん(55)が、「盛岡をはじめ岩手の文芸を発掘し、全国に発信したい」と7月に設立。第1弾は、盛岡出身の作家松田十刻さんの「26年2か月 啄木の生涯」(730円)で10月に出版された。
 26歳の若さで生涯を閉じた石川啄木に関する日記や歌集などをひもとき、恋愛や結婚、友人関係などに焦点をあてて活写。「初めて啄木に接する若者でも共感が持てるような内容にした」と松田さんは話す。
 来春には第2弾として、栃内さんの考えに共鳴した紫波町の作家沢口たまみさんの「宮沢賢治 愛のうた」(仮題)が発刊。沢口さんは、「地元の人と賢治の恋の記録を、詩をたどりながらつづってみたい。地元の人にこそ読んで欲しい」と執筆にいそしむ毎日だ。
 挿画や表紙画のほか、本に巻く帯も盛岡のイラストレーターが手がけるなど、内容から装丁まで「地元」にこだっている。栃内さんは「目指すは文芸資産の地産地消」と意気込む。同社では、文庫本のほか自費出版にも力を入れる予定。問い合わせは019・681・1451。(09年11月25日 読売新聞)

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