関東地域の文芸同人誌の交流会の発足に向け懇談会
関東ペンクラブ設立へ向けての懇談会が10月18日に、全国同人雑誌振興会・森啓夫(もりひろお)会長と「文芸思潮」の五十嵐勉編集長(発行人)の呼びかけで、東京・大田区民プラザ会議室にて開催され、約20人の文芸同人誌主宰者・会員が集まった。
集まった人たちの自己紹介と森会長と五十嵐編集長の考えを聴いた。そこでわかったことは、関東ペンクラブというのは、便宜上の仮称で、必ずしもその名称にこだわらない。呼びかけた両人は文芸同人誌の全国の連携を深める活動をしてきたが、全国的な規模で集まるのは大変なので、東京でできる交通の物理的な集合可能な関東地域として、交流連携するクラブのようなものを結成したい、という趣旨のようであった。
今後、交流会の詳細については、森会長の主宰する雑誌「文学街」と五十嵐編集長の「文芸思潮」の紙面&ホームページで告知していくということだ。そして、次回は来年3月14日(日)に集まることになった。とりあえず、会費は取らないということ。
森会長の主宰する「文学街」の発行所は〒168-0065杉並区浜田山2-15-41、文学街社。03-3302-6023。
私が知ったのは、以前に文芸同人誌「砂」の運営委員と連絡所を引き受けていた(その後は、委員を辞退し、ただの会員となっている)ことから、その集いがあるという知らせを受け取ったのである。そこで、現在の「砂」の運営委員に、その集会があることを連絡したところ、当日は「砂」の合評会があるので、役員が誰も行けない。私が会員として参加しておいて欲しいということで、出席したのである。この集いの状況を「砂」の役員に伝えることになる。
参加した同人誌関係者たちは、このような交流会で集まるのは有意義であるという人が多かった。「文芸同志会」は、もとから社会的な関係での文芸情報交流の会であるから、ここに情報として伝える。
集まった文芸同人誌のメンバーは、五十嵐編集長のリストでは、呼びかけの両結社のほか、「逆光線」「夢類」「展開図」「なんじゃもんじゃ」「飛翔」「群系」「文学世紀」「サブカルポップマガジンまぐま」「クレーン」「私人」「相模文芸」など、ほかであった。
自己紹介では、みなハイレベルな作家、評論家の集まりで、聴くだけで大変に面白く興味深いものがあった。文芸同志会としては、今回の集いに参加した人たちは、それぞれの発行の同人雑誌にこの集会のことを記録するようにして、交流をはかり、ゆるい連携をとったら良いのではないか、と提案した。(伊藤)
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コメント
根保孝栄さま
いつもご愛読、ご意見ありがとうございます。
全作家協会や「文芸思潮」「文学街」まどでののご活躍を、聞き及んでおります。同人誌というだけで、それぞれ多彩で、ひとつにくくれないですね。さきごろ、当会員が出版をお願いしている関係で草場書房の草場さんと、情報交流の雑談をしました。おっしゃる通り、世代間格差の問題が読者層の分断になって、市場が形成しにくなっているのが商業性の喪われていく理由でしょう。
投稿: 鶴樹 | 2009年11月 6日 (金) 15時33分
頑張って下さい。
投稿: 根保孝栄 | 2009年11月 6日 (金) 10時40分
伊藤さんのご意見深いものがあって、同感するところが多々ありました。
全国にピンからキリまで文学賞があふれている現状で、「文学界」の新人発掘を目的とした「同人雑誌評」のはたす役割は終わったとする見方は、的確であろうとおもいます。なぜなら、同人雑誌の書き手には、若い作家は皆無だからです。
新人賞は、冷たい言い方ですが、少なくとも五十歳前でなくては将来の可能性がないからです。その上での同人雑誌評です。
私も同人雑誌評を手がけてますが、そうした状況を勘案した上での評をやっております。
投稿: 根保孝栄 | 2009年11月 6日 (金) 10時37分