« 同人誌「胡壷・KOKO」第8号(福岡市) | トップページ |  「野間宏の会」奥泉光さんらがシンポジウム!人間探求こそ文学 »

2009年6月28日 (日)

太宰治の直筆はがき発見!小説モデルの友人らに送る

 今月19日に生誕100年を迎えた作家、太宰治が短編小説「散華(さんげ)」のモデルにしたとされる岩手県花巻市出身の友人、三田循司さんらにあてた直筆のはがき5通が、花巻市の三田さんの実妹宅に保存されていることが27日までに分かった。
 三田さんは、東京帝大在学中から太宰と交流があり、詩人を志していたが、出征し、25歳の若さで戦死した。散華には同名の若者が登場する。
 はがきのうち4通は、病気がちな三田さんの体調を気遣う内容で「青春の病い、と思えば、美しくなるじゃないか。夜のつぎには、朝が来る」「生きているあいだ苦闘すべきものと思います。苦しみが、生き甲斐だと思います」と書かれていた。残る1通は三田さんの弟にあてて、物をもらったお礼を太宰が書いたものだった。
 はがきは三田さんの詩の遺稿などとともに、実妹宅の物置の段ボール箱に保管されていた。
 山内祥史神戸女学院大名誉教授は「太宰と三田さんは今回の5通を含め書簡の往復があったとみられ、これらのやりとりから散華の着想を得たのでは」と指摘。「太宰は実体験と虚構を織り交ぜて小説を書いたとされ、太宰文学の研究に貴重な資料となる」と話している。(09年6月27日共同)

|

« 同人誌「胡壷・KOKO」第8号(福岡市) | トップページ |  「野間宏の会」奥泉光さんらがシンポジウム!人間探求こそ文学 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 同人誌「胡壷・KOKO」第8号(福岡市) | トップページ |  「野間宏の会」奥泉光さんらがシンポジウム!人間探求こそ文学 »