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2009年5月25日 (月)

イラク人質事件でバッシングを受けた高遠さんのイラク訪問報告(2)

 写真家の森住卓さんの話では、イラクのジャーナリスト・ラマディ氏は米軍によって理由もなく拘束され、入れられた檻は、183センチのラマディ氏に対し、150×150×150センチものもので、身動きがとれないものであったという。
 その他、米軍の民家無差別攻撃によって、破壊された光景や公園が墓地になっている様子が紹介された。
 高遠菜穂子さんが、イラク入りして3日目までは、護衛のない普通の訪問でいられたが、それを知った日本の大使館が、おどろきあわててイラク政府高官まで手をまわして護衛依頼。そのために、大げさな武装護衛がついたた。何事かと現地で警戒され、説明のための記者会見まで開く破目になったらしい。また、ただの丸腰の民間人であったことを前提に訪問を受け入れてくれる筈であった施設には行けなくなったという。
 日本の大使館にすれば、また誘拐事件でも起きたら大変で、自分たちは関わりたくもなければ、ボランティアなど迷惑な行為であるに過ぎない。護衛まで頼んだのだから後のことは知らない、とういう風に考えるのは尤もな理由である。
 一方、高遠菜穂子さんにしてみれば、大国の思惑によって死んでゆく人々や困窮者を救いたいだけのボランティア精神による行為に過ぎない。みんな良い人なのにうまくいかないのが社会というものである。その周辺には、政治的に利用しようとしたり、国民感情を煽って混乱を活用しようという力がうごめく。どの国にも、建前では平和をとなえながら、戦争を商売にする人々が存在するものだ。
 アメリカの戦争を請負うベクトル社は、優秀なスナイパーをやとってイラクで活躍したが、こんどは復興事業を請け負い、日本のゼネコンのように丸投げをし、下請けがそれをイラク人の会社に安く丸投げしているようだ。

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