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2009年4月30日 (木)

第10回小学館文庫小説賞は夏川草介さん「神様のカルテ」

第10回小学館文庫小説賞(小学館主催)の受賞作は夏川草介さん(30)の「神様のカルテ」に決まった。夏川さんは大阪府出身で、現在信州大学医学部大学院に在学中。受賞作は、地方医療に携わる内科医を主人公にしたヒューマンドラマ。近く小学館から単行本として刊行される。賞金100万円。

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第八回文学フリマ」蒲田で販売の「グループ桂」500円

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作家・伊藤桂一氏の指導による同人誌「グループ桂」第60号が出来上がったので、運営部から販売の許可をもらう。もともと教材なので価格設置がなく、状況に応じてメンバーは持分を販売して良いことになっている。今回は500円にした。
第60号の内容は、
伊藤桂一・特別寄稿<短歌>かきつばた咲くー法華寺にて
宇多本次郎「星の簾」/花島真樹子「口紅」/北一郎「寸編小説・坂の上の夕陽」/川口青二「真夜中の居酒屋」/緒方春子「烏」/桜木とみ「夕映えの足音」など。

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文芸時評<文学4月>(読売新聞・文化部 山内則史記者)

(09年4月28日)「IT社会の空虚と孤独」、「誰とでもつながる」幻想
携帯電話、メール、インターネットに覆われたこの社会の変化は、小説にも表れている。作中に携帯が出てくるのは当たり前、メールの文面が挿入されたりもする。こうした環境の激変を、人間の側はどう受け止めているか。
青山七恵氏(26)「ニカウさんの近況」(文学界)は、そこに着眼した。先日川端賞最年少受賞を決めた作家による、絶妙の短編だ。会社に勤める25歳の女性・雅実に「二飼浩太郎」から再転職を知らせる近況メールが届く。「ニカイ」か「ニカウ」か読みが分からないばかりか、全く心当たりのない人物なのに、親しげな内容が妙にひっかかる。また、きれいな便箋(びんせん)を趣味で集めている雅実は、ウェブの雑貨屋で欲しいデザインのものを見つけるが、ネットで物を買ったことがなく、何者とも知れない先方に個人情報を伝えることに抵抗がある。
 〈知られることも知ることも、怖い〉と警戒する彼女は、ニカウさんのメールにある過剰な明るさと裏腹の、虚(うつ)ろさも感じている。その気分は彼女の社内での人間関係にも反映する。現代社会では周囲の人間だけでなく、ネット上に無数の知らない人たちとの回路が開かれている。だが回路は時に一方的で、すれ違うことも多い。だれとでもつながれるという思い込みが、孤独の深みに裏返りかねないことを、雅実は直感している。
 笙野頼子氏(53)「人の道 御三神」(文芸春、夏号)は、ネット内神社〈人の道御神宮〉のトップページからその内容を開いて読んでいく感覚の小説である。〈ヤマト政府の神から神社を奪われ、追い出され〉た3人の神々は、ヤマトの支配により、歴史から消された存在。このサイトを運営する〈金毘羅(こんぴら)〉が、御三神の書かれざる起源や縁起を、支配する側の横暴と欺瞞(ぎまん)に毒づき、辛辣(しんらつ)でユーモラスな軽口をたたきながら語る。御三神は怪しげなブログを巡行したりもするが、クリックすれば別の場所に飛んでいけるネット空間の軽さが、この小説にはある。
 携帯電話で遠隔操作し、手を汚さずに他人のカネを奪う「振り込め詐欺」の時代に、一瞬の身体的接触で懐中物をかすめ取る古典的犯罪をあえて描いたのは中村文則氏(31)「掏摸(スリ)」(文芸夏号)。そのレトロ感は、胸苦しい焦燥、何かに追われ、追いつめられる個の内面をストイックに書いてきた作家の手法とよくなじんでいる。掏摸の仲間と共にある組織の犯行に手を貸した〈僕〉は、仲間が消息不明となり、今は一人。その組織の男に、三つの仕事をクリアしなければ命はないと告げられる。ゲーム的ではあるが、掏摸の描写には、冷や汗と脂汗がにじむ緊迫感がある。幼少時の傷を抱え、不条理の中であがく主人公の孤独が、その行為に重ねて痛切に表現されていた。
 諏訪哲史氏(39)の3作目は「ロンバルディア遠景」(群像)。美貌(びぼう)の少年が同人誌に詩を投稿してきた。編輯(へんしゅう)者の〈私〉が、イタリアへ旅立ち、消えたこの少年の肖像と異国の出来事を、残された手紙などから再構成する形で、この小説は書かれている。ランボーとヴェルレーヌ、三島由紀夫『豊饒(へんしゅう)の海』の、転生する若者と見守る老人の関係を髣髴(ほうふつ)させ、作家自身、読者がそれらに重ねて読むことを誘っている。先行作品を踏まえつつ、書くという行為への批評的視線、言葉への懐疑を忘れない作家の本領が発揮されていた。
 藤谷治氏(45)「日本私昔話より じいさんと神託」(新潮)は、作家自身を思わせる〈私〉の自転車通勤の日常風景に異物として〈じいさん〉が出現、そこから日常が裂けていく感覚が印象深かった。鎌倉での現在と、そこに流れ込む故郷・新潟の記憶。双方を漂い、重層的な時間を立ち上がらせた藤沢周氏(50)「キルリアン」(新潮)の手腕も光っていた。

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2009年4月29日 (水)

同人誌時評「図書新聞」(09年5月2日)福田信夫氏

《対象作品》「箱根温泉旅館・福住樓―女将からの聞き書きによる行楽の社会心理史の試み(その3)―」折橋徹彦、「人吉周辺遊行」久保輝巳、「私の戦後史(四)」浜野春保、「もののけ姫(二)」岸正尚、「湯浅半月ときらめく星座―美術のなかの京都図書館(六)」高梨章(以上「塔の沢倶楽部」7号/杉並区)、「廃曲」大塚滋、「素粒子と新しがり」杉山平一(以上「文学雑誌」84号/豊中市)、「小林秀雄文献考」清水信、「悪夢の連鎖―大化改新の秘密―」堀本広(「文芸シャトル」64号/知立市)、「『極光のかげに』と『国際法』―〈生きた戦陣訓をめぐって〉」木村幸雄、「走馬燈、廻れ廻れ(八)」宇治土公三津子(「駱駝」54号/練馬区)、「ひたすら書いた人たち 物故同世代の文章作法(3)」清水信(「北斗」552号/名古屋市)、「私の好きな詩人(8) 時空を越えた魂の詩人犬塚堯」鷹取美保子(「花」44号/中野区)、「中国新詩と日本現代詩の交流に関する研究序説―黄瀛・雷石楡・小熊秀雄・草野心平―」深澤忠孝(「草野心平研究」11/国分寺市)、「逸脱する〈女性俳句〉」斎藤愼爾、他特集「女性俳句アンソロジーは必要か」後藤貴子・水野真由美・林桂(以上「鬣」30号/前橋市)、井上光晴特集、「ハンセン病入所者からの返信」和田伸一郎編(以上「クレーン」30号/前橋市)、「山帰来」菅禮子、「熊人形」千貝憲二、「時間の流れ」斎藤勇一(以上「北門文学」10号/秋田市)、波木里正吉追悼(「詩と眞實」716号/熊本市)(「文芸同人誌案内」掲示板・よこいさんまとめ)

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2009年4月28日 (火)

角川書店「天使と悪魔」の映画公開でキャンペーン

角川書店は「700万人の読者が損をしています」のキャッチコピーで販促をかけている。合計1000万部を突破したダン・ブラウンの超ヒット作『ダ・ヴィンチ・コード』文庫版(全3巻)に比べ、同じ作者の『天使と悪魔』文庫版(全3巻)が3月末現在300万部に止まり、潜在読者とみられる『ダ・ヴィンチ・コード』の購買者にいきわたっていない、という解釈を強調。
 5月15日に世界同時公開される映画「天使と悪魔」は、全国730館規模でロードショーされ、配給元のソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントは興行収入100億円を目論む。宣伝も新聞、雑誌、交通、屋外、ウェブなど幅広い媒体で4月中旬から順次展開。
 5月9日のTBS系「世界・ふしぎ発見!」や5月16日のフジテレビ系「ダ・ヴィンチ・コード」などの特番パブリシティのほか、5月7日のジャパンプレミアには主演のトム・ハンクスらが来日。これらの広告宣伝費は約20億円規模。
 角川書店は3月11日、全国の4300書店に「ダン・ブラウンセット」を送品。内容は文庫『天使と悪魔』全3巻×各10冊、文庫『ダ・ヴィンチ・コード』全3巻×各5冊、文庫『デセプションポイント』全2巻×4冊の計53冊。送品時と4月17日の2回、PR版小冊子「天使と悪魔の世界」を各25万部送付、店頭告知をスタート。
 販売セクションの角川出版販売では4月中旬、ソニー側の宣伝に連動、フェア展開している書店に対し、売場拡張の要請を始めた。紀伊國屋書店新宿本店や三省堂書店神保町本店は“文庫タワー”などで読者にアピール。
 4月18日から4日間、有隣堂アトレ恵比寿店では“恒例”のファサード200面陳で対応。前回の『ダ・ヴィンチ・コード』は2回の大量面陳で各1500部を販売。これまでに同店では文庫『天使と悪魔』を累計1700部捌き、今回店頭陳列された約1700部を「期間内に完売するのが目標」という。(新文化09/4/23号)

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2009年4月27日 (月)

松本清張賞の牧村一人(かずひと)さん(41)「六本木心中」のセンス

 「六本木心中」といえば歌手、アン・ルイスのヒット曲を思いだす。それと同名のハードボイルド小説が、松本清張賞(主催・文芸春秋)に決まった。アウトローの風俗嬢が主人公。選考にあたった作家、大沢在昌さん(53)は「ハードボイルドは会話が命。受賞作は、ヤクザものと裏社会のヒロインとの(言葉の)やり取りが面白い。文章にドライブ感があり、センスがある」と絶賛した。
 この賞は時代小説が強いというイメージの新人賞だが、今回は最後の最後に現代小説2作品が残った。さらに、選考委員の男性3人と女性2人との間で、推す作品が割れた。
 大沢さんは「現代日本のヤクザのしのぎ(収入を得る手段)のシステムを非常に勉強している。ここまで書く筆力は相当なもので、現代のミステリー作家にはなかなかいない」と、受賞作を生んだ会社員、牧村一人(かずひと)さん(41)を選んだ理由を明かした。一方で、「こんなに文章を書ける人がデビューしたら、商売敵を増やすことになるなと思いながら読んだ」と話し、会場の笑いを誘った。(09.4. 26産経ニュース)

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2009年4月25日 (土)

農民文学賞は、森厚、山脇和之、鹿島茂の3氏に

 日本農民文学会(木村芳夫会長)主催の第52回農民文学賞は、小説部門で森厚さん(北海道)の「TAKARA」、詩部門で山脇和之さん(広島県)の詩集「里山の冬」に決まった。特別賞には鹿島茂さん(宮城県)の詩集「山麗の村」が選ばれた。
  小説「TAKARA」の森厚さんは、1951(昭和26)年、苫小牧市生まれ。東京電機大学卒。1999年に第47回地上文学賞受賞。王子製紙(株)勤務。エッセイ集「森さんちのあれこれ食べごと」がある。
  詩集「里山の冬」の山脇和之さんは、1933(昭和8)年生まれ。法政大学卒。著書「心の古里―高地域のひとたちのつづる昭和の農村の暮らし」(編著・平成17年)などがある。
 詩集「山麗の村」の鹿島茂さんは、1930(昭和5)年、宮城県生まれ。歌集「鋤鍬物語」、詩集「村の風景」、小説「馬乱塔の家」などがある。2004年、県芸術協会賞を受賞している。

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賢治の推敲再現 14年の情熱

 宮沢賢治(1896~1933年)は草稿におびただしい推敲(すいこう)を繰り返し、時には作品の主題さえ変化するほど大幅な書き換えを行ったことで知られている。この創作行為のすべてを再現しようとした『新校本 宮澤賢治全集』(筑摩書房、全16巻、別巻1)がついに完結した。刊行が始まったのは賢治の生誕100周年が迫った1995年。完結までに14年もの歳月を要したことになる。
 その年月の半分にあたる7年を刊行に要したのが、3月刊行の「別巻」。1977年に完結した『校本 宮澤賢治全集』(同)にはなかった膨大な索引を作る作業が大変だった。
 全集では草稿すべてを収録し、書き込みや消しゴムの跡まで草稿の情報を明示している。ただ、断簡零墨に至るまで創作の細部を再現したことで、索引を作るのは非常に難しい作業となった。賢治が仮名を学んだ時期は歴史的仮名遣いから現代的仮名遣いへの過渡期だったため、同じ言葉でも表記が違う例も散見される。また、同じ「落葉松」という用語でも、「からまつ」「らくえうしやう」などとルビを振るなど、読み方も使い分けている。今回の索引ではこうした言葉の異同を収録しつつ、他の用例を参照できるように工夫を凝らした。また「どっどど どどうど どどうど どどう、」(「風の又三郎」)など、賢治作品の特徴ともいえるオノマトペ(擬声語)や方言に至るまで、幅広い表現を丁寧に拾い上げた。「索引を作るのは校本の時からの夢。どの言葉をどう取るかという判断が難しく、方針を決めるのに苦労した。試行錯誤しているうちにいつの間にか時間がたった」。編者の一人である大妻女子大の杉浦静教授は振り返る。
 「別巻」には「停車場の向ふに河原があって」という一文で始まる未発表の詩稿も収録された。編集作業中の昨年、岩手県花巻市の宮沢家の蔵を解体する際に見つかったものだ。「蔵も解体され、今後新たな詩がみつかることはないかもしれない。遅れたからこそ間に合った」と杉浦教授は語る。
 労作を作り上げた人びとをねぎらうために、賢治が残しておいた――。そう思うのは、感傷的に過ぎるだろうか?(川村律文)(09年4月24日 読売新聞)


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2009年4月24日 (金)

同人誌「R&W」第6号(愛知郡)(2)

【「何処へ」山本進】
 妻も子供も先に亡くなってしまっている76歳の扇造は大腸がんを患う。信頼している医師が、手術をすれば、元通りの生活ができるという。それを信じていたら、その医師が病院を辞めたらしく、説明のないまま別の医師が担当することになった。すると、新しい医師は、手術をすると悪影響がある。手術をしないで抗がん剤や放射線治療の方が良い、と判断して告げる。信じていた人を失って揺れる心。しかし、扇造は手術を希望し、それは意外にも良い結果をもたらす。そこから病後の孤独な生活が始まる。まさに、彼は次の危機に出会うまで、何処に向かうのか。
 とりたてて、ドラマ的な要素がないのに、表現が的確で存在感のある筆力は、格別である。病気と死生観の変化を語るなかで、人間の心理の動きを見事に描き、作品として独立させているのに感心させられた。

【「夢のかけら」松本順子】
 他人の夢のなかに潜入することができる少年の不思議な体験の物語。発想が面白く、想像力にすぐれ、期待を裏切らない進行をみせる。面白い話術に才気を感じさせる。別の欄にエッセイで夏目漱石の「夢十夜」の論評があり、漱石の名がなくても読者を魅了させるエッセイが存在することを語る。いわゆる作品を作者名の問わなくてもよい独立した「テクスト」として成立させることを考えているようだ。文学的な創作に対して意慾的で、向上心の強さが示されている。
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テレビが新聞を読み上げる時代になりました。情報ルートが単純化しすぎています。情報の多様化に参加のため「暮らしのノートPJ・ITO」ニュースサイトを起動させました。運営する団体・企業の存在感を高めるため、ホームページへのアクセスアップのためにこのサイトの「カテゴリー」スペースを掲示しませんか。文芸同志会年会費4800円、同人誌表紙写真、編集後記掲載料800円(同人雑誌のみ、個人で作品発表をしたい方は詩人回廊に発表の庭を作れます。)。企業は別途取材費が必要です。検索の事例

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2009年4月23日 (木)

第22回三島由紀夫賞、山本周五郎賞の候補作が決まる

 第22回三島由紀夫賞、山本周五郎賞の候補作が次のように決まった。選考結果発表は5月19日。
《三島由紀夫賞》
 村田沙耶香「ギンイロノウタ」(新潮社)、いしいしんじ「四と以上の国」(文芸春秋)、天埜裕文「灰色猫のフィルム」、青木淳悟「このあいだ東京でね」(新潮社)、前田司郎「夏の水の半漁人」(扶桑社)。

《山本周五郎賞》
 池井戸潤「オレたち花のバブル組(文芸春秋)、恒川光太郎「草祭」(新潮社)、白石一文「この胸に突き刺さる矢を抜け」(講談社)葉室麟「秋月記」(角川書店)、道尾秀介「鬼の跫音」(同)、橋本紡「もうすぐ」(新潮社)


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2009年4月22日 (水)

「最後のパレード」、発行元「盗用ではない」

ー専門家は「著作権侵害」ー
 ベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(中村克著)に、社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品とほぼ同じ文章が収録されている問題で、発行元のサンクチュアリ・パブリッシングは20日、「インターネット上にあり、すでに誰もが知っている話で、盗用ではない」などとする見解を示した。これに対し、専門家は「表現がほぼ同じならば、著作権の侵害は明らか」などと指摘している。
 同社は20日に発表した文書で、同書に収録された話は「(ディズニーランドを運営するオリエンタルランドの)社内で語り継がれていたもの、インターネットで集めたもの」などと説明。発行元の鶴巻謙介社長は「エピソードのいくつかがネット上にあるのは編集部門として確認したが、その出典までは追跡していなかった」と釈明した。
 こうした見解について、半田正夫・青山学院大名誉教授(著作権法)は「文末の表現が違う程度なら、著者が元の文章をまねたとみられ、著作権侵害にあたる」と指摘。「ネット掲示板に匿名で書き込まれた文章でも、ある程度の長さがあれば著作権が生じる。本にまとめるのなら事前に著作権者から許可を取るべきだ」と批判している。筑摩書房で知的財産管理などを担う平井彰司・編集情報室部長は「出典がわからない話を掲載する場合は、どこまで裏付け出来て、どこまで出来なかったのか、出来る限り示すべきだ」としている。(09年4月21日 読売新聞)


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第八回「文学フリマ」蒲田で販売する「カフカもどき」

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 第3回「フリマ」参加記念「カフカもどき~北一郎・山川豊太郎―作品集」500円。これは、山川氏と北が、哲学や歴史哲学を背景にした思想色の強い作品ばかりを集めて見たもの。「砂」に発表はしたものの、同人誌仲間の反応は「????」。理解されることなく、不幸な運命を背負った似たもの同士の作品ばかりである。北の保有分はないが、山川氏が何冊か残っているというので、それを販売する予定。
 内容は山川豊太郎の小説「時計台」は記憶を止めるカメラをもって廃墟となった東京を散歩する話。「1908年6月、ウイーンあるいは雨」はヒトラーが画家を志していた時代のその周辺の話。評論「歴史を捏造するということ」は、遺跡から土器を発見する神の手事件について語っている。

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2009年4月21日 (火)

第22回「中部ペンクラブ文学賞」に堀江さんの「牛マンダラ」

 岐阜市茜部本郷の堀江光雄さん(72)の短編小説「牛マンダラ」が、第22回中部ペンクラブ文学賞に選ばれた。授賞式は6月14日、名古屋市で開かれる。
 「牛マンダラ」は、東海地区の文学愛好者でつくる同人誌「文芸中部 78号」に掲載。主人公は、牛に関する90歳を超えた民俗学研究者。時々認知症状態に陥りながら、牛が人間に与えてくれた恩恵を掘り起こし、大地とのつながりを希薄にした現代文明のあり方を問い掛けている。 (岐阜新聞09年04月18日) 
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連携サイト穂高健一ワールド

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第八回「文学フリマ」蒲田で販売する「たわんだ季節」「はこべの季節」

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第2回「フリマ」参加記念「たわんだ季節」と「はこべの季節」を各200円で販売する予定。「たわんだ季節」は、当初、高校を卒業して電子機器の工場の配線工になった時の会社員生活のなかの恋愛を描いたもの。「はこべの季節」会社のなかにうまく融合できずに、会社を追い出される形で夜間大学に通うきっかけにするまでを描く。物語化して判りやすくするために、フィクションであるが、ヘンリー・ミラーの「南回帰線」「北回帰線」の手法を自分なりに取り入れている
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 会社にいくのが嫌だが、家計をたすけるために家に給料を入れなければならず、本当にどうしようかと困った時期であった。今で言えば、ひきこもりたい心理だが、家を助けなければ引きこもる場所もなくなってしまう。しかし、高度成長期で会社をやめてもなんとか学費と家への支援ができた。でも、いま思い返しても、性格に向いていない職に就くものではないと思う。
そういえば、2回目のフリマで、大塚英志氏がブースに来てくれて、この2冊を買ってくれたのを覚えている。あの頃「月報」を送っていたので、「重宝している」といっていたから、お付き合い買いをしてくれたのかもしれない。

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2009年4月20日 (月)

盗用疑惑、TDL逸話集「最後のパレード」

「最後のパレード」 東京ディズニーランドでの客とスタッフのエピソードを集めた本としてベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(サンクチュアリ・パブリッシング発行、中村克著)に、読売新聞に掲載された「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品がほぼそのまま収録されていることがわかった。
 ほかにも、掲載されている複数のエピソードが、過去にインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に投稿された文章と酷似していることも明らかになった。
 読売新聞掲載の作品とほぼ同じ内容だったのは「大きな白い温かい手」と題された文章で、脳梗塞(こうそく)で障害が残った車いすの夫とその妻が、「ドナルドダック」に背中や腕をさすられ、感激したという話。社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した同キャンペーンで日本郵政公社総裁賞を受けた作品に酷似しており、文末を「です・ます」にしたり、「重度の」を「重い」にしたりするなどの言い換えはしているが、文章の流れや表現はほとんど変わらない。
 この作品は同年11月24日の読売新聞夕刊に掲載されているが、執筆した大分県内の女性は、同書で使うことを一切知らされなかったという。女性は「ディズニーランドではなく、地元の遊園地に出かけた時のことを書いた」と話している。
 一方、2ちゃんねるには同ランドでの感動した出来事を紹介するコーナーがあり、そこへの書き込みと酷似した文章も、同書には複数収録されている。2ちゃんねるに書き込まれた時期は、同書の出版以前だった。
 同書の末尾には参考文献が挙げられ、「関連サイトの情報を参考にさせていただきました」との記載もあるが、外部の文章を引用したなどの記述はなかった。
 著者の中村氏は、読売新聞に載った作品がほぼそのまま収録されていることについて、「ネットなどいろいろなところから題材を仕入れたと本にも書いてある」と釈明。「15年間現場にいたから、こういう話はいくらでも聞いている。決してうそではない」とする一方、「全部本当かどうかは分からない」とも話している。
 同書の初版発行日は先月10日。発行元のサンクチュアリ・パブリッシングの鶴巻謙介社長は、「エピソードは、著者が見聞きしたり、ディズニーランドの社内で語り継がれたりしている話だと聞いているが、ネットや新聞に酷似した文章があるとは知らなかった。著者や編集者から詳しい経緯を聞きたい」と話している。
 ◆「最後のパレード」=33章から成り、ディズニーランドであったとされるエピソードを紹介している。著者の中村氏について、同書の略歴欄には、1982年に同ランドを運営するオリエンタルランドに入社し、約15年間、社員指導などを担当したと記されている。発行元によると、これまでに約23万部が売れたという。(09年4月20日 読売新聞)

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第八回「文学フリマ」蒲田のアド板と「詩人回廊」本装丁決まる

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第八回「文学フリマ」蒲田の文芸同志会ブースがE-21と決まった。隣のE22「QBOOKS」は、高度な手作り本で販売実績がある。これから我々も追い上げだ。参加が300ブース以上あるので、埋没しない対策が必要だろう。
Photo
 そこで急遽、アド看板を作った。販売本「詩人回廊」もテスト版が完了。製本にかかりはじめた。テスト版の段階から、もう売れはじめたという連絡があった。なにしろ「文芸研究月報」の時代から販路開拓で研究してあるので、文学フリマだけでなく、独自ルートで長期にわたって販売する計画である。目次には次のような序をいれた。
―――――― 序にかえて ―――
・本書は独自の意図で、編集したものですが、はからずも「文学フリマ」の創始者の大塚英志氏の示した「既成の枠にとらわれず、プロ・アマといった垣根を取り払う場」との趣旨に沿ったバリエーションとなりました。歴史的な作家の作品はWebサイト「青空文庫」から原文を得ました。それをブログ「詩人回廊」に掲示、それに編集人が一部編集を加えたものを本書まとめました。編集にあたっては、「詩歌編」「寸編小説編」という独自のジャンルで区分するつもりでありましたが、制作中にそれも垣根を取り払った方が良いと考え、「テクスト」として同列に並べることにしました。―二〇〇九年五月一日。(編集人・伊藤昭一)---.。定価580円(送料共)予約受付中。

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2009年4月19日 (日)

第62回日本推理作家協会賞に道尾秀介氏、柳広司氏など6作品

 第62回日本推理作家協会賞が17日、以下の通りに決まった。
 【長編および連作短編集部門】 道尾秀介「カラスの親指」(講談社)▽柳広司「ジョーカー・ゲーム」(角川書店)
 【短編部門】曽根圭介「熱帯夜」(「野性時代」6月号)▽田中啓文「渋い夢」(「ミステリーズ!」28号)【評論その他の部門】円堂都司昭「『謎』の解像度」(光文社)▽栗原裕一郎「〈盗作〉の文学史」(新曜社)=いずれも敬称略

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2009年4月18日 (土)

同人誌「R&W」第6号(愛知郡)(1)

【「桟敷を跨ぐ」渡辺勝彦】
 戦後間もない、朝鮮戦争の終わりごろの話。もう時代小説のジャンルになるかも。戦争で成金になった人が芝居小屋を創設し、そこの役者や浪花節の演者と戦前・戦後の官憲の絡みを描く。戦時中に特高警察から俳句誌に発表した句が天皇や国体に背くと言いがかりをつけられ、拘留され転向を誓わせる。官憲の横暴さと、それをトラウマとして戦後までも復讐を考える人々など怨念と恋愛を描く。
 当時の時代の雰囲気がよく出ているのと、芝居小屋の舞台の様子を実況中継のように描いているのが大変面白かった。同時に戦中・戦後のあの暗い世相のなかで、時代に流される官憲のいじましさを再認識させ、いまもその残滓が残っているように思わせるところなど、現代性を持っている。
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第28回新田次郎文学賞に植松三十里氏

 第28回新田次郎文学賞(財団法人新田次郎記念会主催)は16日、植松三十里(みどり)さん(54)の『群青 日本海軍の礎を築いた男』(文芸春秋)に決まった。賞金100万円。

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第16回松本清張賞は、牧村一人さん「六本木心中」

 第16回松本清張賞(日本文学振興会主催)は15日、牧村一人(まきむら・かずひと)さんの「六本木心中」に決まった。賞金500万円。贈呈式は6月19日、東京・内幸町の帝国ホテルで。牧村さんは昭和42年生まれ、多摩美大卒。現在会社員。平成18年に「俺と雌猫のレクイエム」でオール読物推理小説新人賞を受賞している。

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2009年4月17日 (金)

ほんの紹介 中川原 桂・短編小説集「招霊(おがたま)」

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 本書は表題の「招霊(おがたま)」のほか、「天津牙科医院(てんしんしかいいん)」、「喫茶『山帽子』」、「螻蛄(おけら)のがいつ」、「お寺の坊(ぼん)」、「担桶(たごけ)」、「文房具屋の又(また)やん」など14の中・短編が収められている。著者は1946年、三重県生まれで、会社勤務の後、中国・天津大学で2年間、日本語教師として教鞭をとり、2003年に帰国している。
 なかでも中編の「永訣」は、中国の大学における日本人教師の生態や、中国社会の現状を描き、SARSの感染拡大をからめて物語にして読み応えがある。
 また、日本の昔の風俗を題材に幻想的な物語にしたり、庶民の生活をリアルに活写していて面白い。どれも明解な文体で、その作品も内容がはっきりして読みやすくわかりやすい。洒落た堅表紙でありながら図書コードもなく自費出版に徹したものになっている。(発行所&出版社ブイツーソリューション社、〒466-0016愛知県名古屋市昭和区長戸町4-40、℡052-799-7391.定価1750円)

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同人誌「文芸中部」80号(東海市)(3)

【「ショウジ タロウと石笛(いわぶえ)」堀江光雄】
 直立不動の姿勢で、丸い縁の眼鏡をかけ、跳ね上がった頭髪でモノ哀しい調べの「赤城の子守唄」を唄う東海林太郎の人生の裏面を綴った物語。語りの手法が面白く、古代から伝わる石笛(いわぶえ)を、臨終間もない東海林太郎が手に握って、冥界にはいる東海林太郎と会話をする。そのなかで、満鉄時代からの東海林の生活の裏面が知らされていく。知られざる東海林太郎の人生を知って大変面白く感じた。彼の声が耳元によみがえるような懐かしさを感じ、さらにあの唄は芸術であったのだと思うと同時に、それを受け入れた日本人の感性の鋭さを再認識させられた。

【「音楽を聴く・グバイドゥーリナ『ヴァイオリン協奏曲』」堀井清】
 音楽の演奏者が美人だと好きになるという話から、楊逸の芥川賞受賞作の感想まで、話題は広がるが、たしかに女性の演奏者で優れた人に美人が少なくない。自分もよい女性アーティストに出会うと、胸をときめかすことがある。音楽によって、情緒をかきたてられて美しく見えてしまう、ということもあるのかも知れない。良いアーティスト出会うと、その音楽と人に恋をしてしまうのが聴衆の常ではないだろうか。

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Q1】短編小説は好きですか?

 (講談社『BOOK倶楽部メール』09年4月15日号より)
 ・好き…45% ・どちらかといえば好き…20%
  ・どちらともいえない…28% ・どちらかといえば嫌い…6% ・嫌い…1%
【Q2】長編小説は好きですか?
  ・好き…62% ・どちらかといえば好き…16%
  ・どちらともいえない…20% ・どちらかといえば嫌い…2% ・嫌い…0.4%
【Q3】短編小説といったらこの人!(BEST3・敬称略)
  星新一、乙一、芥川龍之介
【Q4】おすすめの短編小説は?
★「Z00」(乙一)
 小学生のとき読んだあの恐ろしさが忘れられない。(兵庫県 S様 15歳以下)
★星新一の短編集「ボッコちゃん」
 今までに読んだことがなかった世の中を痛烈に風刺した世界観にがーんとした。
 後味の悪い読後感だし色々と考えさせられるがそこが堪らないし、癖に…
 (神奈川県 K様 15歳以下)
★伊坂幸太郎さんの「チルドレン」です。
 全編がつながっているようでつながってなかくて、でもやっぱりつながってる
 感じが伊坂さんっぽいので。(神奈川県 I様 10代)
★「杜子春」
 芥川作品はどれも不思議な感じがして、すごく好きなんですが、特に私は魔術
 が出てくる話が好きです。昔の人なのに、現代の小説と似ているところがあっ
 て、すごく面白いです! (秋田県 S様 10代)
★村上春樹「緑色の獣」(「レキシントンの幽霊」所収)
 これが純文学かー!と初めて意識した作品。(神奈川県 I様 20代)
★宮部みゆきの「我らが隣人の犯罪」の中の「サボテンの花」。
 心あたたまる話で感動した。(福岡県 O様 20代)
★O・ヘンリー 「賢者の贈り物」
 中学の英語の授業で読みました。なんともいえない結末に感動してしまいま
 した。人のやさしい心を感じられる作品です。(茨城県 O様 20代)
★筒井康隆先生の短編はどれもサイコウですが、「ベトナム観光公社」は特に
 お腹がよじれます。「最高級有機質肥料」万歳! (大阪府 H様 30代)
★ダン・シモンズ「最後のクラス写真」(「夜更けのエントロピー」所収)
 一番最近読んだ短編集のうちで一番印象に残ったので。ダン・シモンズは一見
 暗いんだけど、最後にちょこっと希望を残してくれるのが好き。
 (東京都 S様 30代)
★「この本が、世界に存在することに(さがしもの)」「Presents」の二冊。
 この角田光代作品は胸にぐっと沁みました。 (大阪府 T様 30代)
★重松清『まゆみのマーチ』(「卒業」所収)
 サイコーです!!! 泣けます。自分の体験と重なります。(千葉県 I様 30代)
★「邪馬台国はどこですか」(鯨統一郎)
 独自の歴史解釈・物語解釈のどの作品もよいのですが、やはりデビュー作は
 インパクトがありました。(千葉県 S様 40代)
★「D県警」シリーズ(横山秀夫)
 新聞記者時代に培ったリアルな世界を描かせたら天下一品だと思います。
 (新潟県 T様 40代)
★ジェラルド・カーシュ『壜の中の手記』。
 アンブローズ・ビアスの失踪を題材にした短編。読み終えた後のゾワゾワ感は
 癖になります。西崎憲さんの訳が最高です。(福岡県 T様 40代)
★ジェフリー・ディーヴァーの『クリスマスプレゼント』
 二重三重のどんでん返しが楽しめる16編が収録されている、今世紀最高と
 いわれる翻訳短編集。(愛知県 Y様 50代)

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2009年4月16日 (木)

同人誌「岩漿」第2期17号(伊東市)(2)

【「命の限り」日吉睦子】
 交通事故で21歳の息子を亡くした筆者が、その悲しみ耐えて生きてきた。自死の影響で鉄道の遅れに出会うとき、辞めた職場の同僚が自死したことを耳にしたとき、周囲の表向きには、何気なさそうに振舞ってきた自分の本心の悲しみを書く。その体験から人の命の尊さを訴える。10号に発表した息子への追悼の詩も再掲載している。エッセイで短いが、ヒューマンの心の痛みを表現して、読み手の心を打つ。

【「空に映る海の色」木内光夫】
 1年前、事故で亡き人となった父親。社長であったので、彼が築いた会社の後継者と目されている息子を主人公にしたロマンス小説。父親の代に部下であった重役たちの権力争いに巻き込まれながら、海辺の旅館に長逗留している主人公とその土地の女性との恋愛を描く。海の光景の描写に精力を注ぎ、海が書きたくてこの小説を書いたような気配がある。情緒の表現に優れていて、楽しく読める。その他、本誌にコラム風に(み)とした寸編小説が見られるが、やはり細やかな情緒が巧みで同じ作者ものと思われる。

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2009年4月15日 (水)

第108回文学界新人賞にイラン人のネザマフィさん、06年留学生文学賞の受賞者

 文芸春秋は14日、第108回文学界新人賞がイラン人のシリン・ネザマフィさん(29)の「白い紙」に決まったと発表した。日本語以外の言語を母語とする作家の受賞は第105回の楊逸さん(中国籍)以来2人目。賞金50万円。受賞作は5月7日発売の「文学界」6月号に掲載される。
ネザマフィさんは、1979年、テヘラン生まれで神戸大院卒。現在、大阪で大手電機メーカーのシステムエンジニアをしている。2006年留学生文学賞を受賞している。

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2009年4月13日 (月)

主婦と生活社の「NHKためしてガッテン」が25万部に

主婦と生活社の季刊誌「NHKためしてガッテン春号」が3月16日に発売してから完売店が続出し、発売8日目で初版21万部から4万部の重版を決めた。
 アスコムの民事再生により、NHKから出版権を取得した同社は昨年11月に新装刊し、18万部を完売。第2弾の春号もこれまでに計25万部の発行を決めた。アスコム時代、平均発行部数は17万部超。ピークだった創刊時の水準まで発行部数を伸ばした。
 NHK総合で放送中の同番組の視聴率は17~18%と上昇基調。50~70代の女性を中心に、健康・料理などの特集や3大付録がウケているようだ。当時、アスコムで編集長だった新井晋編集長はスタジオ代など編集コストを抑制しながら、付録の充実や15%程度の増頁を図ってきた。
 同社によると、書店では発売八日目に今井書店グループで92%の実売率を示すなど、東北・北陸・中国・九州地区で出足が早く、特に「NHKテキスト」の横で展開する書店が好調だという。
 販売本部では30万部の発行と完売を目指し、バックナンバーを含めて書店促進を強化する構えだ。(新文化09年4月9日)

また、同誌から派生した「脱・高血圧の『超』常識」「くり返し作りたいおかずの『超』基本」のムック2点も初版3万2000部から重版している。同シリーズのムックは5月下旬にも2点を刊行する予定で、同社の新機軸になりそうである。



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「新・同人雑誌評」対談「三田文學」春季号(09.05.01発行)勝又浩氏・伊藤氏貴氏

《対象作品》白石美津乃「仮定法過去完了」(「海」78号、四日市市)/万リー「舌打ちしっこの左膝のお母さん」(「カプリチオ」28号、東京都)/羽田今日子「パルファンの客」(「銀座線」14号、東京都)/荒井登喜子「解放」(「文学街」255号、東京都)/村瀬巷宇「ホセイン」(「朝」26号、我孫子市)/岡田四月「コスチュームプラン」(「銀座線」14号、東京都)/石原惠子「マトリョーシカの犬」(「銀座線」14号、東京都)/淘山竜子「消えた白い影」(「孤帆」14号、小金井市)/猿渡由美子「空身」(「じゅん文学」58号、名古屋市)/茂木令子「記憶の底に」(「河」149号、東京都)/鮒田トト「ベロニカベルシカ」(「龍舌蘭」175号、宮崎市)/しん・りゅうう「落日と日の出と」(「山形文学」96号、山形市)/古井らじか「グッドモーニング」(「樹林」527号、大阪市)/萬歳朱夏(「文学街」255号、東京都)/竹迫千尋「手を放す」(「湧水」41号、東京都)/嶋田貴美子「黎明」(「構想」45号、長野県東御市)/浜坂テッペイ「ガンコ丸に手鏡を」(「函」60号、広島市)/欅館弘二郎「吹雪の姫川温泉にて」(「河」149号、東京都)/堀井清「立ちつくす季節」(「文芸中部」79号、東海市)/栗原陽子「み・ず・き」(「丁卯」24号、静岡県駿東郡)/いそのかみときこ「鉄道模型」(「雪渓文学」57号、大阪市)/板坂剛「白蜥蜴」(「北方文学」61号、長岡市)/松岡佑莉「月の石」(「小説π」9号、さいたま市)/塚越淑行「静かな怒り」(「まくた」262号、横浜市)/山村薫「キャンバス」(「まくた」262号、横浜市)。(「文芸同人誌案内」掲示板・日和貴さんまとめ)

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2009年4月12日 (日)

豆本作家・赤井都さんの豆本がちゃぽんが大人気

 赤井さん情報「言壺」だより、より。
■「ぶらり途中下車の旅」の反響
 出るよ出るよ~と大騒ぎしたわりに、5分という短い放映でしたが、反響すごかったです! すごすぎてもう!!
9時半に放映があり、豆本がちゃぽんは13時に完売。一日で250球以上が落とされました。この時、私は福山でWSをしていて、知らぬが仏の平和な時を過ごしていました、現場は戦場だったのに、すみません。
3/20に緊急追加し、一人三回制限をつけたものも、すぐ完売。
一日半で366球が落とされました。
 4/2、緊急補充版第二弾として再開。一人三回制限を続けましたが、二時間弱で135球が落とされ、完売。
この勢いには、一瞬、手作りへの無力感さえ漂いましたが、しかし、「良心店のロールケーキ」的、完売御礼でいきたいと思っています。
 次回入荷は4/18、第9集がスタートします。私は10集に参加します。がちゃぽんだけでなく、本店3階の豆本棚も大盛況で、スカスカ感との絶えざる戦いになっているようです。DMも砂が水を吸うように一瞬で消えるようです。がちゃぽんに入れてほしいというサンプル送付も4件ありました。

 怒涛の完売、第8集はこんなでした:豆本がちゃぽん

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2009年4月11日 (土)

「文学フリマ」蒲田へ参加の本ができるまで=「詩人回廊」解題(3)

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「詩人回廊」(サイト)では、第八回文学フリマで販売予定の「詩人回廊2009」製作中である。
これは文芸同志会の主宰者が6年間に渡り発行してきた「文芸研究月報」の研究の結果に発案したもの。そこでの文芸界の分析では、(1)作家の登竜門は多いが、作家志望者も多く競争が激しい。小さな文学賞を取っても原稿料生活をするのは難しい事例が多いことがわかった。(そこで、主宰者は文章の経験を活かし、経済記事に物語方式を取りいれる手法のライターに進出し、その仕事で、会の運営費用の赤字を回収した。月報は会員が増えれば増えるほど印刷費より郵送費が上回り、おまけに会員の入会・退会の頻度が多くなって、事務管理作業が増えすぎパンクしそうになった経緯がある)
(2)その活動中に大塚英志氏の「文学フリマ」参加の呼びかけに呼応して参加。いま豆本で売れっ子作家となった赤井都さんなど、多くの文学愛好者に出会う。古い文芸同人誌でパソコンをやらない人たちの幾人かは「文芸研究月報」紙でこのイベントを知り、参加した人もいた。なにしろ大塚さんも、初回の「文学フリマ」の集客数を心配して、当日、仲間を呼んで欲しいとチラシを用意してくれたので、月報の読者に同封して送ったのだ。
 その文学フリマ参加者の一人がNさんである。最初は、「純粋な文学を情報化するなんて、とんでもない」と批判していたが、すぐ会員になった。そして月報に発表させて欲しいと俳句や「死について」という哲学を連載形式で、送ってきた。ほかの会員も送ってくるようになったので、Nさんのも短くして載せた。幾度も入退院を繰り返していたらしい。音信がないと思っている時は入院していた時だった。退院すると「死にかけて、生き返ってきた。会おうよ」というので、駅で待ち合わせ喫茶店で文学ばなしをした。
 そのNさんは、「文学フリマ」で5円の作品を売りいつも完売していた。「詩人回廊」そうしたNさんのようなネットを行わない人も参加できることを念頭に開発した。
Nさんには、「詩人回廊」を作ったから、月報の中断で掲載できなかった、死の哲学が発表できますよ、という連絡を入れた。
 すると、Nさんの友人から事務所に電話があり、「Nさんから伝言を頼まれ、参加できないと伝えて欲しいというので、電話しました。入院して今度は頭の血管で長引きそうなんです」という。
 「文学フリマ」の最年長参加者が居なくなった。たしか今69歳のはすだ。そうなるとこの私の67歳が最年長になるかどうかである。なるんでしょうね。
 そんなこんなで、従来の会員のほとんどには「詩人回廊」参加勧誘のきまりを送っていない。会費がいるので、不景気のいま、そう多くの人が復帰参加してもらえるとは思えない。ただ、本つくりが一段落したら勧誘の手紙お送ります。断る場合は無視して下さい。わざわざ返信や電話は無用です。
 ただ、当会では、文芸研究の結果、日本のの文化的特質として、俳句、短歌、詩、短い詩的散文「寸編小説」は、文学的過疎化のかで、隆盛すると読みました。
 その短い小説的散文の名称が「寸編小説」か、「超短編」か「極短編」か、これから決まるかもしれません。いずれにしても「詩人回廊」では、詩人・寸編小説を書きたい人をこれから募集していきます。

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2009年4月10日 (金)

向田邦子賞に古沢良太さん…「ゴンゾウ~伝説の刑事」で

 優れたテレビドラマの脚本家に贈られる第27回(同賞委員会、東京ニュース通信社主催)は9日、テレビ朝日系で昨夏に放送された「ゴンゾウ~伝説の刑事」の古沢(こさわ)良太さん(35)に決まった。古沢さんは2002年、第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞してデビュー。「相棒」などのテレビドラマを手掛け、06年には映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞。「新しい刑事ドラマを作ろうとした姿勢や志が評価してもらえたと思う」と話している。

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2009年4月 9日 (木)

 堀江敏幸さんが第24回中部ペンクラブ総会(6月14日)で講演へ

 第24回中部ペンクラブ総会が、6月14日(日)ホテル・ルブラ王山で開催される。当日は、「熊の敷石」で、第124回芥川賞を受賞した堀江敏幸・早稲田大学文化構想学部教授が「小説とその周辺」を講演する予定。
 堀江敏幸氏は、1964年、岐阜市多治見市生まれ。作家・フランス文学者。「郊外へ」、「いつか王子駅で」などの作品もあり、「おぱらばん」で三島由紀夫賞。川端康成文学賞受賞の「スタンス・ドット」を収めた「雪沼とその周辺」で谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞の両賞、「河岸忘日抄」で読売文学賞を受賞している。翻訳も多くパトリック・モディアノ「八月の日曜日」、フィリップ・ソレルス「神秘のモーツアルト」、「ミッシェル・フーコー思考集Ⅱ」(共訳)などがある。

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2009年4月 8日 (水)

「第八回文学フリマ」PIO会場の前のカフェは営業するらしい

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入り口はこちら

 下見記は以上。

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「第八回文学フリマ」PIO会場の受付のできる入り口

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その反対側はトイレ。近いから安心だ。018

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「第八回文学フリマ」の会場PIO正面付近

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大田区産業プラザPIOの建物は、正面がイベントにも使える広場になっているので、通りよりへこんでいるので、見えにくい。上の鋭くとがって突き出しているのは、切削の工作機械につける刃物バイト形をしている。
次の記事「「第八回文学フリマ」PIO会場の受付のできる入り口」につづく。

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「第九回文学フリマ」の会場付近視察記、交番の前を通り踏切を渡る編

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この踏み切りは羽田に向かう穴守線で、川崎方面への踏み切りではない。
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「ファミリーウォーカー」を6月創刊!角川マーケティング

角川マーケティングは6月24日、未就学児童をもつ家族の月刊誌「Family Walker(ファミリーウォーカー)」を創刊。体裁はA4正寸判・中綴じ。定価390円。創刊日は東京基準で北海道版と九州版は6月26日の発売。
 全国5版体制で首都圏版5万部、関西版6万部、東海版3万5000部など合計21万部を発行。「ママの目線」をキーワードに休日の外出情報や生活情報、1カ月分のテレビ番組表など家族の絆を深められる企画を提供する。
 角川グループホールディングスの角川歴彦会長は「『ファミリーウォーカー』は私にとって大きな創刊」とし、昨年はマスメディアが“試練の年”を過ごしたが、「根本原因はメディア力の衰退にある。雑誌のイノベーションはどうあるべきか。先日、相賀徹夫さんのお別れの会で創業記念日に〈創業0年宣言〉をするパネル写真に接し、足が震えた。「『東京ウォーカー』は来年20周年を迎えるが、雑誌部門ゼロ年の気構えで、デジタルと紙媒体の二本柱によるイノベーションを目指したい」。
 広告面でもナショナルスポンサーで50億円、地域の販促活動で50億円の計100億円にトライすることが、雑誌再生に必要とする。
 「ウォーカー」シリーズのリニューアルでは、6月から「東京ウォーカー」は〈街の再発見〉をテーマに据え、人気エリアの定期的な特集やイベント情報に注力し、〈休日応援マガジン〉に衣替えする。判型はA4変型からA4正寸判に変更する。
 「北海道ウォーカー」と「九州ウォーカー」はテレビ番組表を削除。「千葉ウォーカー」は休刊し、「街角ウォーカー」の千葉、柏、船橋・習志野の各ウォーカーで再出発する。
 「大人ウォーカー」をリニューアル、首都圏在住の40代がターゲットの大人の食雑誌「めしとも」(予価550円)は6月15日、5万部で新創刊。ジャンル別の食情報や総合的な美食レビュー、旬の産地巡り、試食会イベントの動画配信など複合的に紹介する。
 女性誌「シュシュ」は3月26日発売号から隔週刊を毎月第2・4木曜日に変更。ロゴも二段組に。判型はA4ワイド判に拡大。特集を倍増させ、B5サイズのスイーツ実用ブックを付録に付ける。目玉連載は「骨格メイク」。
 「週刊ザテレビジョン」は3月18日発売号から番組表が1頁6局を5局の配列に変更。天地幅を四ミリサイズアップさせ、文字デザインも一新する。(新文化4月2日)

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2009年4月 7日 (火)

文芸同人誌評「週刊 読書人」(09年4月10日付)白川正芳氏

《対象作品》「ベースボール・トレーニング」大西智子(「鐘」21号、26回大阪女性文芸賞受賞作)、「吾輩は犬である」安光哲来(「コスモス文学」356号)、「かぶらはん」598号、「島尾敏雄における〈いなか〉」若松丈太郎、「藤沢周平と山本周五郎」桜井一平、「過去の匂い、あるいは漱石覚書」桜木平治、発刊の挨拶(以上「福島 自由人」23号)、「山鳩」川島徹(「文学街」260号)、「追悼・青山光二」山崎行雄(「新人」48号)、「黄色い車」類ちゑ子(「小説家」130号)、「曲がり角」木下径子(「街道」14号)。(「文芸同人誌案内」掲示板・よこいさんまとめ)

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2009年4月 6日 (月)

「第八回文学フリマ」の参加新刊「詩人回廊」の表紙デザインが決まる

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 文芸同志会では、「第八回文学フリマ」で販売の新刊を作成中だが、その表紙デザインと内容がほぼ決まりつつある。新刊は「詩人回廊2009」である。会員がデザインしてくれた。《第一候補写真》
 今回は、プロとアマの参加するフリーマーケットというポリシーに沿って、芥川龍之介など古き時代のプロと同時に作品を掲載するという試みをしている。内容は《「詩人回廊」サイト》に掲載したものを、主宰者・伊藤昭一が編集セレクションした。故人のものは、可能な範囲で現代文になおしており、サイトに掲載したものとは微妙に異なっている。価格は500円を予定。制作費は会費でまかなう。会員には一部だけ配布。
《会員参加作品》
江 素瑛/伊藤昭一/来瀬 了/関 中子/近藤圭太/佐藤 裕/矢野俊彦/山川豊太郎/北一郎。

《レガシーなプロ参加作品》
石川啄木/中里介山/中原中也/伊丹万作/種田山頭火/岡本かの子/芥川龍之介/夢野久作。

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《建物内部写真は5月10日開催の「弟8回文学フリマ」会場となる大田区産業プラザPIOの3階から見た正面通路。一階の右側の部屋が会場となる。左側には喫茶店があるが、当日開店するかどうかは不明》

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2009年4月 5日 (日)

買い取り相場3月31日・文芸書/ブックマート蓮沼店

《単行本》平安寿子「さよならの扉」500円/山本兼一「利休にたずねよ」500円/天童荒太「悼む人」450円/宮部みゆき「英雄の書」(上下セット)900円/火坂雅志「天地人」新装版(上中下セット)800円/有川浩「三匹のおっさん」450円/宇佐美真里「富子すきすき」450円/「疑心 隠蔽捜査3」450円/角田光代「くまちゃん」450円/森美登美彦「恋文の技術」450円。

《ノンフィクション・その他》鈴木修「俺は、中小企業のおやじ」420円/竹内久米司「脳は都合よく使えばいい“習慣で脳はいくらでも変わる”」400円/板倉徹「同時に2つのことをやりなさい!付き」370円/小飼弾「小飼弾の『仕組み』進化論」370円/城田真琴「クラウドの衝撃―IT史上最大の創造的破壊が始まった」370円/中原圭介「サブプライム後の新世界経済“10年先を読む「経済予測力」の磨き方」370円/三橋貴明「崩壊する世界 繁栄する日本」350円。

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第22回中部ペンクラブ文学賞の候補作きまる、本選は4月15日に

 中部ペンクラブ(名古屋市)が主催する第22回中部ペンクラブ文学賞は候補作が次の5作品に決まった。括弧内は掲載誌。今回の応募は17作品で、本選は4月15日に行われる。
《候補作品》安田ちかよ「灰色の男」(「あしたば」49号、津市)/松島節「燃え上がる孤独」(「文宴」110号、津市)/丹羽加奈子「蓋」(「じゅん文学」57号、名古屋市)/堀江光雄「牛マンダラ」(「文芸中部」78号、岐阜市)/西垣美幸「秋桜」(「文芸きなり」67号、三重県菰野町)。

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2009年4月 4日 (土)

文芸時評3月(毎日新聞3月31日)沼野充義氏(東大教授・ロシア東欧文学・現代文芸論)

タイトル=日常にみつけた輝き・山崎ナオコーラ「ここに消えないー」/潜在的な言葉の可能性・田中慎弥「週末の葬儀」。
《対象作品》山城むつみ「ドフトエフスキー『未成年』の切り返し」(群像)/浅尾大輔「ブルーシート」(小説トリッパー春季号特集「脱貧困への創造力」)/山崎ナオコーラ「ここに消えない会話がある」(すばる)/木下古栗「淫震度8」(群像)/田中慎弥「週末の葬儀」(新潮)/カム・パカー「ぼくと妻」(新潮・高樹のぶこ企画「アジアに浸る」)/同「女神」(同)。

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2009年4月 3日 (金)

第2回「全国同人雑誌会議」を来年10月三好市で開催へ

「富士正晴全国同人雑誌賞」実行委員会(徳島県三好市)は、2010年10月30日に「第4回富士正晴全国同人雑誌賞授賞式」と「第2回全国同人雑誌会議」を同時開催することを決めた。翌31日には「全国同人雑誌優秀作公開選考会」を行う。協賛団体として徳島ペングラブ、中部ペンクラブ、文学街、文芸思潮、徳島新聞社、四国放送などが予定されている。
 三田村博史・中部ペンクラブ会長は一昨年、雑誌「中部ぺん」が「第三回富士正晴全国同人雑誌賞・特別賞」を受けた際、主催の徳島県三好市・俵徹太郎市長に「全国同人雑誌会議」について次は、三好市で開催することを提案、これを受けて同人誌「文学街」と提携のアジア文化社「文芸思潮」が賛同。プレイベントとして昨年10月に徳島県立文学書道館(瀬戸内寂聴館長)にて、徳島ペンクラブ主催、三好市協力で「全国同人雑誌縦覧展」を開催。450冊が展示された。
この実績をもって、「第2回全国同人雑誌会議」を来年10月に徳島市で開催することが決まったもの。

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2009年4月 2日 (木)

文芸時評<文学3月>く(読売新聞)

「世相や人間関係を圧縮」(文化部 山内則史)(09年3月31日 読売新聞)
 小説とは文字通り「小さく説く」もの、と平野啓一郎氏(33)が書いている(『小説の読み方』PHP新書)。〈この広大無辺で、複雑極まりない世の中を、そして、そこに生きる人間の心の奥底を(中略)コンパクトなサイズに圧縮して、濃密な時間とともに体験させてくれる〉のが小説だと。
 山田詠美氏(50)「学問」(新潮)は、まさに小さな世界に凝縮された時間の豊かさを感じさせる作品だ。父親の転勤で東京から静岡県の小都市に越して来たフトミは、不思議な魅力を持つリーダー格の少年テンちゃん、同じ社宅に住む眠るのが大好きな少女チーホ、食べることに執着する医者の息子ムリョと出会う。秘密の裏山に集まっては話す1962年生まれのこの4人の成長をたどるように物語は進む。核にあるのは、彼らにとって大きな謎として隠されている「性」のこと。大人の世界にある曖昧模糊(あいまいもこ)としたそれへのおそれと好奇心、子ども時代特有の恥ずかしさが生々しくよみがえる。また養鶏農家で、父が酒におぼれ、母は家を出たテンちゃんの家庭の貧しさと当人の学問への目覚めは、経済成長のさなかにあった地方都市の過渡期の空気を伝えている。
この小説には4人それぞれの死去が、週刊誌の「無名蓋棺(がいかん)録」という記事の形で挿入される。ムリョの享年は102歳。とすれば記事の掲載は2064年。巧(たく)まれたこの時間の懸隔が、少年期から思春期まで、彼らが共有していた「生」と「性」の時間のかけがえなさを一層深く強く印象づける。
 山崎ナオコーラ氏(30)が「ここに消えない会話がある」(すばる)で描くのも、とても小さな世界。新聞社にラジオ・テレビ欄の番組表を配信する会社の片隅で机を並べる、20代半ばの男女6人の日々が切り取られる。正社員がいて契約社員がいて、新人の嘱託社員が入って来る。家庭環境が嫌で上京したこの中の1人の若者を中心に、微妙な格差をはらんだ人間関係と会話があり、小さな嫉妬(しっと)や好悪のさざ波が立つ。この作品の場合、圧縮率はそんなに高くないが、交わされるさりげない会話の中にだって、いつまでも消えずに残る何かがあるのでは、という問いかけがある。
 山田作品は、未来から過去への長い射程で、かつてそこにいたいとおしい人たちに注がれる視線があり、山崎作品は、現在という消え続けていく「いま」のただ中で、未来に残るかもしれないものに思いを及ぼしている。方向は逆だが、それぞれのベクトルの中に、「小さく説く」ものとしての小説の声が響いていた。
 そのほかでは、稲葉真弓氏(59)「砂漠の雪」(群像)。同じマンションの上下階に住む女性同士が知り合い、互いの孤独感に引かれて行き来するようになるが、やがて妊婦の絵ばかり描く上階の女性の内にある、あまりに深い空虚が明らかになる。姿を消したこの女性の残像とともに、残された女性の喪失感が読後長く残った。
 西村賢太氏(41)「瘡瘢(そうはん)旅行」(同)は、大正期の私小説作家・藤澤清造の没後弟子を自任する〈私〉の煩悩まみれの右往左往を描く。一緒に暮らす女とは、このところ冷戦状態。猫なで声の懐柔で修復したいと考えているが、ほしい古書が売りに出ると知るや、すべてを擲(なげう)つ強欲が頭をもたげる。暴君的振る舞いといじましい小心の振幅の激しさに、哀(かな)しい笑いを誘われた。
 昨年『ぶるうらんど』で泉鏡花文学賞を受けた横尾忠則氏(72)の新作は「ポルト・リガトの館」(文学界)。彼岸と此岸(しがん)が地続きだった受賞作の感触は引き継がれている。ダリに会いに行った唯典(ただのり)は、夢幻能のような対面を果たした後、懐かしい両親や三島由紀夫、寺山修司、澁澤龍彦らの待つバスに乗り込む。死の時間へ入っていく晴れがましさとおおらかなユーモアが、そこに横溢(おういつ)していた。
 九州芸術祭文学賞最優秀作の近藤勲公(のりひろ)氏(50)「黒い顔」(同)も死をめぐる小説。東九州のリアス式海岸の浦に伝わる、デスマスクの拓本をとる風習の描写が緻密(ちみつ)で、実際に行われている儀式と信じたくなる。土俗的な喪の仕事をとり仕切る老婆の孤独と、過疎の集落に寄せる高齢化の波が、かみ合っていた。(文化部 山内則史)(09年3月31日 読売新聞)

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2009年4月 1日 (水)

飯島愛さん追悼本が1週間で3万部突破

(09年03月31日 / 提供:livedoo) 「飯島愛 孤独死の真相~プラトニック・セックスの果て~」 昨年、クリスマスイブに急逝した飯島愛さんの死を悼んだ追悼本「飯島愛 孤独死の真相~プラトニック・セックスの果て~」(双葉社)が、3月24日の発売から1週間で、3万部を突破したことが分かった。
 本書は、芸能界に詳しいノンフィクションライターの田山絵里氏が、飯島さんの同級生や医療機関の関係者、警察関係者、AV時代の事務所幹部ら、200人に取材を敢行。飯島さんの“孤独死”の真相に迫ったもの。警視庁が発表した「肺炎」という死因に疑問を投げかけ、さらに、生前に“交際”していた大物芸能人の名前も実名で記されている。
 台湾からも翻訳化のオファーがあり、今後、台湾で出版される可能性もあるという。
 

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ルポライター・鎌田慧さん(70)、新聞は歴史的視点が足りない

 (毎日新聞夕刊3月27日、遠藤拓記者)鎌田慧(かまた・さとし)さんは、これまで幅広く労働問題を取材した。その鎌田さんにも昨今の非正規労働は悲劇的に映る。「まず、今の派遣労働者は、いつクビを切っても構わないと思われている。僕が季節工としてトヨタにいたころも、下請け孫受けを含めて身分の不安定な労働者はいました。けれども、直接雇用だったので、雇う側のメンツがあって、むげにはクビを切られなかった」。「こんな時こそ人間らしい労働の実現のためにジャーナリズムの力が大切。時代の波にのまれず、一人一人が自分の記事に意味があると信じなければダメだと思う」。「新聞は、歴史的視点が足りないと思うんだよね。国策やブームにも弱い。小泉ブームにのっかるのでなく、疑問をもつのが新聞の仕事ではなかったですか?」。

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