雨宮処凛さん(35)、「右」やめて「左」でもなく、立ち位置は「前」
(毎日新聞夕刊3月26日、遠藤拓記者)雨宮処凛(あまみや・かりん)=1975年生まれ。北海道生まれ。00年、自身のいじめや自殺未遂の体験を書いた「生き地獄天国」でデビュー。07年「生きさせろ! 難民化する若者たち」で日本ジャーナリスト会議賞。近著に「プレカリアートの憂鬱」。プレカリアートとは、イタリア語のプレカリオ(不安定な)とプロレタリアートを合わせた造語。「不安定さを強いられる人々」を意味するという。
非正規雇用労働にあえぐ若者の実態を告発し、デモや集会に足しげく通う雨宮さん。付いたあだ名「ワープア(ワーキング・プア)のミューズ」「プレカリアートのマリア」。雨宮さんが、プレカリアートの問題に取り組むようになったのは3年ほど前。うつ病や自殺に追い込まれる現代の若者の「生きづらさ」をテーマとしているうちに、問題の根っこには不安定な雇用の問題があるのではと思った。「『右』はもうやめたし、『左』はマルクスを読まないとダメらしいし…。立ち位置は『前』です。追いつめられたプレカリアートには、かつての私のように『右』にすがる人もいれば、『左』もいる。どちらであってもその苦しみは否定できません」
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