芥川賞の川上未映子さん、今度は中原中也賞
優れた新鋭の現代詩に贈られる「第14回中原中也賞」(山口市主催)に14日、作家川上未映子(みえこ)さん(32)(東京)の詩集「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」が選ばれた。
受賞作は、女性の性的な身体を細部にわたって描き、痛みや快楽の感覚を観念的に描いた詩。選考委員代表の北川透氏は「従来の詩の概念をはみ出した、渦巻いて流動する語り口。新しい詩の領域が開かれた」と評価した。
川上さんは昨年、「乳と卵」で芥川賞を受賞。今回の受賞について「私にとって中也を記念する賞は、特別な意味を持つ。あらゆる批評やもくろみや分析が追いつかない詩作に精進したい」とのコメントを出した。
中原中也は山口市出身。今回は2007年12月~08年11月に刊行された詩集が対象で、184点が審査された。副賞は100万円。贈呈式は4月29日に山口市行われる。(09年2月14日 読売新聞)
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