「出会わない系」の小説が書きたかったー著者メッセージ: 第140回芥川賞受賞 津村記久子さん
(講談社BOOK倶楽部メール09年2月1日号)
そうだ自分は「出会わない系」の小説が書きたかったのだ、といろいろなところでの受賞感想エッセイを五本書いたところでやっと思い出しました。
「出会う」ことの難しさに疲弊するのもいいけれど、既知の人々や、自分の生活を見つめ直して、思わぬものを発見しながら楽し過ごすのもいいのでは ないか。そう思ってこの小説を書いたのでした。
「出会え」と訴求されることの重圧にへとへとになった時にでも、ああこういうゆるさもあるか、と楽になっていただければとても嬉しいです。 そしてそうでない皆さんも、どうかお付き合いくだされば幸いです。(津村記久子)
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