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2008年12月10日 (水)

詩の紹介 「靴の道」 三田 洋

(紹介者 江 素瑛)
靴は人間以外の動物が使わない大事な道具だ。人の体重をのせ、靴はどれだけその人の道を支えて来たのか。いろいろ人生の分れ道に、人と靴が互いに捜し合って、知らず知らずのうちに履いていた靴ばかりではなく、自我も失った時があった。
      ☆
「靴の道」  三田 洋
-せたがや「歌の広場」のために- 

靴をなくした夢ばかりみて/  捜しつかれて目を覚ます/ そこはあの日の分れ道/ 苦しみながらも選んだところ
足になじんだ古い靴/ 履き間違えた細い靴/ どこにいるの/ どこへいったの/   わたしを捜しに靴の道
今宵もまた靴をなくした/ 途方に暮れて目を覚ます/ そこは別の分れ道/ 人を愛してさまよったところ
履きにくかった しゃれた靴/ 躓きころんだ泥の靴/ どこにいるの/ どこへいったの /わたしを捜しに別の道 見知らぬ道で靴を見つけた/ ここにあそこにしょんぼりと/ 選ばれなかった分れ道/ 知らないわたしが歩いている
そこは別の分れ道/ 人を愛して佇んだところ/ 選ばれなかった分れ道 /別のわたしが歩いている/ 選ばれなかった分れ道/ 知らないわたしが歩いている

詩と思想「2008年詩人集」(土曜美術社出版販売)より

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