« 「同人雑誌評」「文學界」08年11月号・松本道介氏 | トップページ | 島清恋愛文学賞に阿川佐和子さん「婚約のあとで」 »

2008年10月 9日 (木)

同人誌「R&W」第5号(愛知郡)作品紹介

【「欅道」山本進】
 語り手は、自分の恋人を兄に奪われ、嫂となった女。やがて兄は、病死。語り手は嫂を我がものとする。平べったく言えば簡単であるが、男の鬱屈した暗いエロスと情念を、作者はかなり高度な文章力で、句点を多用し、読点を省略した独自の文体で陰影をつけ、強く浮き立たせることに成功している。しかも、語り手が認知症か、妄想症をもつようなニュアンスを取り込み、朦朧とした物語に作り上げている。創作意欲の横溢した挑戦的な作風に新鮮さがある。

【「グランマにあらず」斉木ユカル】】
 高齢出産した女性の子育てのなかの憂鬱を描く。公園デビューとかいうのか、やっと授かった子供を公園に遊びに連れて行っても、まわりの母親たちが若いので、コンプレックスを感じてしまい、周囲をコンプレックスでゆがめてみてしまう話。丁寧な筆致で、一部に当事者のみが抱く感情にリアリティがあるものの、小説として読むと、長すぎて単調に感じた。後半では智という子どもに障害でもでそうな陰鬱さが全体のトーンになっている。産後ウツを長く引きずってしまった母親の話に思える。ドキュメンタリー的な色彩強く、創作的要素がやや負けている感じがした。
…………………… ☆ ……………………
テレビが新聞を読み上げる時代になりました。情報ルートが単純化しすぎています。情報の多様化に参加のため「暮らしのノートPJ・ITO」ニュースサイトを起動させました。運営する団体・企業の存在感を高めるため、ホームページへのアクセスアップのためにこのサイトの「カテゴリー」スペースを掲示しませんか。文芸同志会年会費4800円、同人誌表紙写真、編集後記掲載料800円(同人雑誌のみ、個人で作品発表をしたい方は詩人回廊に発表の庭を作れます。)。企業は別途取材費が必要です。検索の事例

|

« 「同人雑誌評」「文學界」08年11月号・松本道介氏 | トップページ | 島清恋愛文学賞に阿川佐和子さん「婚約のあとで」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「同人雑誌評」「文學界」08年11月号・松本道介氏 | トップページ | 島清恋愛文学賞に阿川佐和子さん「婚約のあとで」 »