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2008年8月24日 (日)

詩の紹介   「短い物語」藤田康彦

(紹介者・江素瑛)
慕情、幻想、と美しさ。青春は胸をときめかせるもの。描いたのは、息も溶け合う一瞬。言葉の無用なひと時を夢見る。想像かどうか、ストーリはすでに始まった。始まってからすでに50年以上経っているのに、終りのない想念もある。

      ☆
「短い物語」  藤田康彦

冬の日
白い花を咲かせた街路樹の下を歩いていると
透明な飾窓の向うから
髪の長い少女が現われ
黙って
ぼくの手袋を脱ぎ取った        
 (57’年 詩集「炎と泥」) 08年 7月詩誌「さちや」 NO.104(岐阜市)より。

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