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2008年8月14日 (木)

郵便回覧で句会、子規がまとめた句集見つかる

 明治期に短歌や俳句の革新運動を担った正岡子規(1867~1902)が、郵便で回覧する方法で毎月行っていた句会の作品をまとめた冊子「十句集」10冊が見つかった。
 見つかった10冊は、子規が所有していたものを、3年前、子規ゆかりの個人が子規の旧宅である東京・根岸の子規庵(あん)の保存会に寄託したもの。冊子は、句会で最高点を得た参加者が所有することになっていた。
 句会は十数人から二十数人の規模で、1896年から子規が亡くなる1902年まで毎月行われ、高浜虚子や河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)らの弟子も参加していた。参加者は「女」「魚」「土地」などのテーマごとに10句ずつ投稿し、幹事が各句を季節ごとに整理して写した冊子を作成。郵便で一巡させた後、各参加者から送られた選句結果を幹事が改めて朱筆で書き込み、再度郵送して回覧した。
 多摩美術大芸術人類学研究所によると、都内なら午前中に投函(とうかん)すれば午後には届いていた当時の郵便事情も明らかになったという。同大の平出隆教授は、「子規庵での句会と並んで子規が相当なエネルギーを注いでいたことが分かる。郵便制度を使ったシステムも大変なアイデア」と話した。
 見つかった「十句集」は、子規の命日である「糸瓜(へちま)忌」にあわせて、来月2日から同庵で行われる特別展で展示される。(08年8月13日読売新聞)

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