月刊誌「月刊現代」が休刊へ-
出版大手の講談社が発行する月刊誌「月刊現代」が休刊することが、30日までに関係者の話で分かった。読者層の高齢化が著しく、販売の低迷が続いたことから休刊を決断したという。月刊誌については今年5月に「主婦の友」(主婦の友社)が休刊。「論座」(朝日新聞社)が9月、「PLAYBOY日本版」(集英社)が11月の休刊を決めるなど苦境が続いており、各誌は態勢の見直しを進めている。
関係者によると8月下旬、講談社の幹部が編集部員に「9月いっぱいで編集部を閉じる」と伝えた。10月1日発売の11月号が最終号となる見通し。関係社員には9月上旬にメールで知らせるという。
同誌の内情に詳しい関係者は「読者アンケートも、回答者の多くは高齢者だった。読者の高齢化に伴って部数の減少が続いたため休刊を決めたようだ」と話した。同社では週刊誌「週刊現代」、写真週刊誌「フライデー」の編集態勢も見直す予定で、11月までに結論を出すという。
「月刊現代」は66年12月創刊で、日本雑誌協会が公表している発行部数は8万5833部(06年9月-07年8月の平均)。「早耳空耳地獄耳」「音羽人事観測所」などの名物連載がある。話題となった記事も多く、05年9月号ではNHKの番組改変問題をめぐって、フリージャーナリストの魚住昭氏が「『政治介入』の決定的証拠」「証言記録を独占入手!」と題する記事を掲載。朝日新聞記者がNHKの放送総局長(当時)らに取材した詳細な一問一答を明らかにした。
06年8月号では「平成の政商・オリックス会長宮内義彦」の記事を掲載。これに対し、宮内氏は講談社などに計2億2000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こした。
休刊について、同誌の高橋明男編集長は「こちらから申し上げることではございません」と話している。(08年8月30日夕刊フジ)
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