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2008年8月28日 (木)

憂楽帳:負けるな同人誌《渡辺亮一》(毎日新聞08年8月27日)

 月刊文芸誌「文学界」の「同人雑誌評」が12月号をもって終了する。全国各地の同人誌に掲載された作品の中から意欲作を取り上げ、文芸評論家が批評する名物欄。1951年に始まった。毎年、半期ごとに優秀作を選び、該当作は同誌に転載される。今年上半期の優秀作は「龍舌蘭」(宮崎市)172号に掲載された鮒田トトさんの「犬猫降りの日」だった。現在、同様の欄を持つ文芸誌はほかにない。「10年ほど前に比べ、送られて来る同人誌が半減した」(「文学界」編集部)ことが打ち切りの理由と聞いた。
 確かに同人の高齢化などにより、同人誌は全国的に衰退傾向にあるが、九州はいささか事情が違うようだ。老舗誌の再刊が相次ぎ、新興誌の台頭も目立つ。期待の若手だって少なくない。職場に届く同人誌に目を通す機会が多いが、どの作品も行間から「表現したい」「書きたい」という作者の情熱が伝わる。
 激励役の「同人雑誌評」がなくなるのは同人たちにとって痛手だろうが、めげないでほしい。同人誌での地道な取り組みが、地方の文学の地力向上につながると信じている。【渡辺亮一】(毎日新聞08年8月27日)

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