詩の紹介 「言語派」 坂本梧朗
(紹介者・江素瑛)
詩は言葉、詩は無音の音。作詩ということは、言葉と無音に駆使され、詩人は働き格闘する。御主人と奴隷の剣闘士の関係である。芸術性が高いほど、そういう関係が厳しくなる。詩人は、読者の眺めるその剣闘士の場内にいて、高みの見物をする帝王でもあるのかも知れない。
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「言語派」 坂本梧朗
何と言っても/詩はコトバだ/排列されたコトバ/それが詩だ
詩人とは/コトバに仕える召使
召使に思想は不要だ/人生などもいらん/そんな陳腐なものは/御主人様と上手に戯れ/その新たな魅力を引出す技倆/それが全てだ
<新しさ>だ/何と言っても/大切なのは
"コラッ ちゃんと並べ/もっと面白い顔をしろ/ちくしょう!/これでは喝采は受けられんぞ"
召使も/裏舞台では/やっぱり御主人様
岩礁135号より ( 平成20年6月1日)
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