第139回芥川・直木賞:芥川賞候補、そろう
第139回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が2日発表された。選考委員会は15日午後5時から、東京都内で開かれる。芥川賞は7人のうち3人が初候補。前回に続いてノミネートされた楊逸(ヤンイー)さんは中国ハルビン市生まれの中国人女性。受賞すれば中国人としては初めて。一方、初候補の羽田(はだ)圭介さんは22歳と今回の両賞の候補者の最年少。受賞すれば2003年の綿矢りささん(当時19歳)、金原ひとみさん(同20歳)に続き史上3番目の若さとなる。男性では史上最年少。今回の平均年齢は35・2歳。前回は34・1歳だった。直木賞の候補は6作。3回目の荻原浩さん、三崎亜記さん、初候補の新野剛志さん、和田竜(りょう)さんなどの顔ぶれ。候補2回目の井上荒野さんは戦後の個性派作家、故井上光晴さんの長女。今回の平均年齢は44・6歳。前回は46歳だった。【斉藤希史子、内藤麻里子】
<芥川賞>年齢・候補作・補回数の順。=磯崎憲一郎(43)「眼と太陽」(文芸夏号)初/岡崎祥久(39)「ctの深い川の町」(群像6月号)3/小野正嗣(37)「マイクロバス」(新潮4月号)2/木村紅美(32)「月食の日」(文学界5月号)初/津村記久子(30)「婚礼、葬礼、その他」(文学界3月号)2/羽田圭介(22)「走ル」(文芸春号)初/楊逸(44)「時が滲(にじ)む朝」(文学界6月号)2。
<直木賞>同=井上荒野(47)「切羽(きりは)へ」(新潮社)2/荻原浩(52)「愛しの座敷わらし」(朝日新聞出版)3/新野剛志(43)「あぽやん」(文芸春秋)初/三崎亜記(37)「鼓笛隊の襲来」(光文社)3/山本兼一(51)「千両花嫁 とびきり屋見立て帖」(文芸春秋)2/和田竜(38)「のぼうの城」(小学館)初。(毎日新聞08年7月3日)
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