« オリバー・ストーンが描く“ブッシュの真実” | トップページ | 『アダム・スミス…』の利己主義観 »

2008年6月28日 (土)

ブッシュと石油問題

 こんな見方もあります

「原油価格の先行きを考える」(筆者=木村輝久・日本個人投資家協会副理事長)
既存油田の生産量は既に年率5%で減少しており、一部の油田では水を注入して圧力を加えないと原油が汲み上げられなくなっていると聞く。新油田の発見量は消費量の4分の1に過ぎなくなっている。新油田発見のピークは1960年代の後半であった。過去10年間、世界の上位48の産油国の内33か国で生産が減少しており、OPEC加盟11か国中6か国の生産も落ちている。従って世界経済の拡大に伴う需要増にどう対応して行くかが今後の大問題である。
 石油の埋蔵量問題で考えておく必要があるのは、OPECの生産枠が埋蔵量に比例して決められることから、各国が競って埋蔵量を膨らませて発表している事。そしてもう一つ、世界最大の産油国サウジは自国の埋蔵量をかなり正確に予知している筈で、サウジ王家がアメリカのバックなしには存続出来ないことを考え合わせると、アメリカもサウジの原油埋蔵量が判っていると考えるべきで、イラク問題の根源はそこにあると言えるのではなかろうか。因みに公表されているピークオイル時期の予測を列記すると、フランスの政府機関DIREMが2013~2023年、ドイツの政府機関であるBGRが2017年、BP探査部門のR・ミラー博士が2019年、OECDのIEAが2030年以降、アメリカ・エネルギー省情報局が2037年となっており、ドイツ、フランスの見方が非常に厳しい事が判る。

|

« オリバー・ストーンが描く“ブッシュの真実” | トップページ | 『アダム・スミス…』の利己主義観 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« オリバー・ストーンが描く“ブッシュの真実” | トップページ | 『アダム・スミス…』の利己主義観 »