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2008年6月 1日 (日)

コンビニ専用書籍の動向

セブン―イレブン・ジャパンが人気作家と組んで、コンビニ専用書籍に乗り出した。すでに関東の約4000店で発売を開始している。これは、宮部みゆきや大沢在昌、京極夏彦などの人気作家が所属する大沢オフィスとの共同企画、小説「ペーパーバックスK」シリーズと銘打って、まず、宮部みゆきの『ステップファザー・ステップ』(550円)と、大沢在昌の『女王陛下のアルバイト探偵(アイ)』(600円)、京極夏彦の『薔薇十字探偵』(500円)を手始めに発売している。販売部数は3万5000部と見込んでいる。
 表紙のイラストも豪華。漫画『デスノート』の小畑健をはじめ、『シティーハンター』で有名な北条司、『鋼の錬金術師』の荒川弘らが書いている。人気作家と有名マンガ家の組み合わせで、若い人たちへもアピールしようという狙い。
 これまでコンビニ専用書籍は、500円程度のハウツー本のイメージだが、セブン―イレブン・ジャパンが取り組むのは本格的な書籍。セブン―イレブンでの雑誌販売は10%のシェアがあるが、書籍販売は1%未満。これがうまくいけば、同社では、書き下ろしの小説や、全国に1万2000店舗での販売も検討している。セブン―イレブンは日本で最大のコンビニ。本格的に書籍を扱うことになると、全国の書店への影響は無視できない。
 書籍販売については、書店に行かない人にも作品をアピールできるので、作家にとっては新しいファン層の開拓につながる。部数にしても、たとえば1店舗で10冊売れたとすると、全国で12万冊売れることになるから、出版社としても魅力があるようだ。

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