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2008年3月27日 (木)

季刊「農民文学」No.280玄冬号(群馬県)作品紹介(2)

【「同行二人」森當】
耕介という男の、農業を50年以上続けてきたその人生をたどる物語。家出をして都会に住むが、また実家に帰って農業に落着く。人生の晩年になって、夫婦で巡礼をするが、その途中で浩介は倒れ、死にむかところまでが描かれている。庶民の生活と終焉を描く。終章に巡礼をする途中での突然の死は、唐突ではあるが、現実にはそういうこともあるかと、命のはかなさを感じさせられる。

【「土の舞~連載3回」木村芳夫】
農家の後継ぎの真吾は、同じ農家の娘、涼子と恋仲になる。涼子には兄がいるが、家を出てしまっている。そこで両親は涼子に婿をもらうことを考えている。真吾は、跡継ぎであるから、涼子を嫁に迎えたい。両家の親の思惑を気にしていたのでは、ふたりは結ばれない。また、涼子の兄は、親の土地を売って自分の商売の資金にしたくて、家にいないのに権利だけを主張する。そこで、涼子と真吾はすべてを捨てて駆け落ちをする。まだ連載はつづく。農家の現状を手堅く描き、登場人物の描き方もしっかりとしていて、しかも恋愛ドラマをかみ合わせて、面白く読める。

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