森村誠一さん、講演で宇宙人的発想に遭遇
作家・森村誠一氏「人生と小説を講演!防弾チョッキ着用の逸話も
森村さんは、「私は埼玉の熊谷市で生まれ育ちました。この地域の荒川や秩父の山々は、作家としての精神的風土を培養してくれました。荒川で泳ぎ、上流から流れてくるものを見ては、そこに住む人々を想像し、下流を見てはその先の光景に夢を馳せました。少年時代の心の風景の地です」とし、「小学生時代に乗っていた秩父沿線の駅名は、ほとんど覚えていますよ。ここで、言ってみましょうか」と次々と駅名挙げて、地元聴衆の喝采を浴びた。
こうした少年時代。太平洋戦争で、広島・長崎原爆投下の後、米軍機B29の空襲が熊谷市にあった。避難先から見た、炎上する町と上空を飛行するB29機の編隊。不謹慎ではあるが、呆然とする少年の目には、美しくさえ映った。やがて市内の星川には火焔によって窒息死した死体で満ちた。血を流さず無傷の外見で、並んで浮く死者達の中には、知人や密かに思いを寄せた人の顔もあった。それが、現在の森村さんの憲法九条擁護などの反戦精神を支えているという。
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