[新風舎]破産へ…前受け金10億円、千人の著書未完成
(毎日新聞08年01月20日付)
自費出版大手の「新風舎」(松崎義行社長、東京都港区)は19日、記者会見を開き、破産手続きに入ることを明らかにした。民事再生法に基づく再建を目指したが、支援を表明していた印刷会社「帆風(ばんふう)」(東京都新宿区)が撤退。これを受けて東京地裁が18日に再生手続きの廃止を決定した。
新風舎の保全管理人、川島英明弁護士は、負債は約20億円と説明。「厳しい状況だが事業の受け皿を探すなど、新しい枠組みを模索する」と、事業の譲渡先を探す考えを示した。また、本を製作中の著者約1000人が支払った前受け金は計約10億円に上るという。製作中の著者を対象に今月末に予定した説明会は中止を決めた。
本の完成と、既に出版した1万5000人分の本の流通確保は目指すとしており、出版済みの著者には定価の6割引きでの在庫買い取りを引き続き打診する。【斉藤希史子記者】
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