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2008年1月 7日 (月)

「婦人文芸」84号(東京都)作品紹介(1)

【「キャリントンの頃」北村順子】
近くの大学で「イギリス文学の世界」という映画シリーズをやっていた。その中に英仏合作の映画「キャリントン」があった。そこから語り手の「私」が、昔にその映画を見るように薦めてくれた三島という女性のことを思い出し、その女性の孤独で寂しい人生の終わり方を描く。作家ヴァージニア・ウルフなどイギリス女性文学の繊細なところを、その雰囲気を日本人である三島という女性に植え替えたような、なかなか古典的な味わいをもった作品である。手法は19世紀的であるが、それが旧い感じというより、貴重な味の残しておきたい一つの優れた手法を駆使した秀作に読める。それが現代の文学事情なのであろう。

【「『おばば』またの名は『傘奴』」中村翔】
縁あって頼んだ御手伝いさんの「おばば」の、職業に徹して献身的で、頑固な仕事ぶりと人生観を活き活きと描く。よく表現が行き届いて、勢いがあり面白くも、何か懐かしく身近な感じがする話。(つづく)

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