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2007年11月 3日 (土)

詩作品の紹介  「昔と今」鄭 順娘 

  (紹介・江 素瑛)
 鄭順娘さんは、元台湾通草拓殖株式会社の社長を勤めた父と、三番目夫人の間に昭和三年、台湾新竹で生まれました。
 「昔と今」は世代間の溝、地域差、という永遠のテーマを思わせる作品です。ビルの樹林、青い空は遮られる、のみならず、排気ガス、煤煙に汚染される都会のねずみ色空。
 戦争の爪跡が軽く、自然の中にのびのびと成長した裕福な台湾のその世代と、平和なのに、窮屈な電子グッズに囲まれ、狭い室で育てられた今の世代。
 蛍を見たことのない孫たちに、どうやって、自分たちの経験した世代の良さを伝え残せられるのでしょうか
                ☆
  昔と今      鄭 順娘

ほんのりと紅を帯びた夜空/ 捜せど月も星も見えない/ 都会の空は立ち並ぶビルに遮られ/ 広い夜空は見られない 

蛍の飛び交う樹の下/ 広い庭でウチワを手に蛍を追った/ 幼い頃が思い出される/ 年寄りたちはお茶を飲みつつ/ 星を数えている/ 満天の星 月を仰げば今日は十三夜/ あさっては十五夜とわかる

毎晩テレビに向かって/ 天の川も雲も見えない室の中で/ 孫たちと折り紙の飛行機を飛ばす/ 蛍を見たことのない孫たちに/どんなおとぎ話をしようか と考えている。

~「二つの時代に生きて」により  財団法人鄭順娘文教公益基金会~,2007年9月(台湾 台中)

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