日本人アーチストが、国際豆本コンペで2年連続の特別優秀賞=米国オハイオ州
文学フリマ仲間だった赤井都さんが、また豆本で快挙!
日本人アーチストが、国際豆本コンペで2年連続の特別優秀賞=米国オハイオ州
《赤井さんからのコメント》
海岸印刷の橋目さん(海岸印刷)と赤井との出会いは、2005年11月の文学フリマ。出品されていたカードサイズの活版印刷歌集を見て、赤井が印刷を依頼。MBS受賞作『籠込鳥』の次作の計画がスタートし、活字を買いに行くところから本作りが始まりました。
和紙は透明度がありすぎるため、裏移りしない(両面印刷可能な)、かつ豆本に適した薄さで、しなりのある和紙を求めて、二人で和紙店をはしごし、捜し歩きました。
この本では、ページをめくっていくにつれ、黒い文字が銀色に次第に変化していきます。赤井が書いた雲のウサギのストーリーの、現実的なシーンから幻想的なシーンへの移行を、インク色のグラデーションで表現。これは休憩中の喫茶店で出されたアイデアです。
また特装には、雲をイメージしたモヘアジャケットがかかっています。これは編み物のエキスパート濱田が、本に合わせて手編みしました。
赤井との出会いは、渋谷のレンタルボックス「月箱」。出品されていたふわふわのマフラーを赤井が見て、これが
本のジャケットになったらと想像。ジャケットの厚みで小口が開かないよう・本を開いたときにジャケットが外れないよう・頬擦りしたくなるボリュームを出すなど、本好きの赤井からの要求を、編み物好きの濱田が叶えました。「いつまでも触っていたい」愛玩できる手触りと、「箱を開けるたびに増えてきそう」な、アーティスティックな見た目のインパクト。読書中、手のひらの中にふわふわが持続する不思議な読書体験となります。
このように、雲のウサギの柔らかなイメージを、製本、印刷、ジャケット編み、20~30代の三人の女性が協力して形にしました。
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