小泉今日子・7月の書評=「男鹿あをによし」万城目学
(読売新聞7月1日付書評欄より)「子供の頃、テレビやマンガに出てくるヒーローに憧れた。………私もいつかそんなヒーローになってみたいと思っていたけれど、そのためになにもせずに現在に至る、と書く」。「男鹿あをによし」の主人公は、大学の研究室で働く、ヒーローには程遠いタイプの男。ところが奈良に左遷されてみると、そこの鹿や動物たちと話しできてしまう。そして動物たちから、人類を救うヒーローの一人に選ばれてしまう。
「読み始めたときは、突拍子もない話だと思っていた。でも、職員室で交される会話や、敵意剥き出しの女子高生の行動など、細かく散りばめられたエピソードが1800年前の謎にどんどん繋がり………この世界にのめりこんでしまった」と評して、好感度五つ☆の評価。
| 固定リンク
コメント